その後、天津飯と皿台湾がメニューに加わり、こちらのファンも増えていきました。
皿台湾とは、名古屋にある台湾料理のカリスマとも言われるお店のオリジナルで、汁なし台湾ラーメンのことです。
店主が、このお店の皿台湾に惚れ込み、弟子入りし、販売の許可を得たものです。
販売を許されたのは3人のみで、本家を入れて、日本で4店舗しか売られていません。
この貴重なメニューが加わったことで、メイン料理の幅が広がり、「炒飯・天津飯・皿台湾専門居酒屋」の看板を掲げることとなったのです。
非常に珍しい業態です。驚きがあります。面白さがあります。興味を持ってしまいます。
他にはない存在なので、メディアにも取り上げられるでしょう。
毎日、夕方の開店前から行列ができています。
週3日だけのランチ営業では、炒飯と天津飯のみの提供ですが、こちらも行列となっています。
お店は古く、テーブルはビールケースで作っているような、まったく飾り気のない雰囲気ですが、お客さまに愛されている、大繁盛店なのです。
酒屋さんから始まった家業ですが、角打ちを経て、炒飯専門の居酒屋という、他にはない唯一無二のお店へと変貌しました。
これは、店主の柔軟な発想から生まれたものです。
酒屋だから、居酒屋だから、という固い頭では、誕生しなかったお店です。
やりたいことをやっただけなのかもしれませんが、やってしまう勇気を持っていたことが、功を奏したのです。
いま、世の中は恐ろしい速さで激変しています。
古いものや伝統を守ることは大切ですが、時代に合わせた柔軟な対応も忘れることはできないのです。
難しく考えることはありません。楽しいことを選択すれば良いのです。
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