三星、金星、暁星。なぜ韓国の財閥名には「星」という字が入るのか?

Milan,,Italy,-,February,18,,2017:,Samsung,Sign,On,Headquarters
 

韓国を代表する企業として名が知れ渡るサムソンとLG。それぞれ元は「三星」「金星」と称していましたが、なぜ両社ともに社名に「星」が入っているのでしょうか。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、現地紙に掲載された大学教授の寄稿文を翻訳する形で紹介。そこに記されていたのは、「なるほど納得」なその理由でした。

社名に「星」が入った会社

全国的に大雨が降った7月14日午前4時にソウルから車を走らせた。ナビゲーションで「湖岩イ・ビョンチョル生家」を訪れた。南江(ナムガン)釜岩(ソッパウィ=釜のような形になっている岩)20里の中に大韓民国の国富(国を代表する金持ち)が出てきた名堂(運勢の強い場所)があるという噂を聞いて久しい。高速道路の雨水が水しぶきを上げるたびに車が揺れた。緊張して6時間運転したのは初めてだった。到着予定時間をはるかに超えて午前10時にイ・ビョンチョルの生家に到着した。管理人が門を開けてくれた。イ・ビョンチョルは言わずと知れた三星の創業者である。湖岩(ホアム)はイ・ビョンチョルの号である。

雨が降ったせいか、庭と生家の周辺がさらに青くきれいに見えた。この日、三星(サムソン)から金星(クムソン、LGとGSの前身)、暁星(ヒョソン)創業者の生家を見学した。踏査はイビョンチョルの生家~南江釜岩~チョ・ホンジェ生家~九人会=ホ・マンジョン生家~ジス小学校(九人会とイ・ビョンチョルが通った学校)の順にすれば効果的だ。この日、創業者らの生家踏査の中心には南江釜岩があった。「半径20里以内に国富を排出する」という伝説の岩だ。

出発前から抱いた疑問があった。「ここの創業者たちは初期の会社名になぜ皆な「星」の字を入れたのか」。サムソン・ヒョソン・金星(クムソン)などは偶然だろうか?釜岩とは何の関係があるのだろうか?

人間の福禄(幸いとか幸福の義)は天の星が主管する。人間と星は運命の双子。中国古代思想家の王充(ワンチュン)の言葉だ。「生きて死ぬことと貧富の貴賤はいずれも運命だ。空の星に百の等級がある。人は星の気を受ける時に貴賤が決まる。星座の等級によるものだ」

社名に「星」が入った理由だ。三星は三台星のこと。北斗七星の下にある3つの軍団の星の名前だ。風水古典「甘龍経」は「三台星は祖父の山になる」と言った。多くの「孫企業」を輩出するという意味だ。暁星は創業者チョ・ホンジェが好んで書いた「東方明星」、すなわち東の夜明けを照らす(暁)星に由来する。LG・GSの金星は私たちが知っている金星だ。同時に「黄金をもたらす星」という意味で付けられた。

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