少し前のこと。インタビューをして頂いた。担当は若い記者だった。
その担当者は1発目の質問で「御社のビジョンをお聞かせください」と聞いてきた。
そもそもこの質問は答えるのが難しい。30分、1時間と話をして「今日はこんな流れかな」というのが分かる。
そうなって初めて「今後はこのようなビジョンで活動したい」と答えられる。
こういった質問からこられると「質問のセンスがイマイチだなぁ」と思ってしまう。
まずは場を温めることが必要。初対面であればなおさら。ベテランの担当者はこのあたりが上手い。
例えば「最近、ハマっている食べ物は何ですか?」といった当たり障りのない質問からしてくる。
凄腕になってくると、前もってネタを仕入れる。SNSを見て「菊原さんはホークスファンなのか、このあたりがいってみるか」と情報を集めてくる。
そして、さりげなく「ホークスはレギュラーの平均年齢が上がっていますが、今後はどうなんでしょうか?」と聞いてくる。
これはホークスファンの私とっては答えやすい質問。そして5分も話せば満足する。その後はスムーズに答えられるようになるもの。
何もビジョンを聞くのが悪いと言っているわけではない。人によっては目を輝かせて話をする場合もある。
しかし、ほとんどの人がビジョンを明確にしているわけではない。もし相手が上手く答えられないのなら「ビジョンというより、今後力を入れたいことですね」と言い換えも必要だ。
人によってはビジョンと言われるより「今後やりたいこと」と言われた方がピンとくることも。
このような洞察力と柔軟性があると「この人はやるな」といった印象を持つ。
結果を出す営業スタッフはよく考えて質問する。基本的には“お客様が答えやすい内容”を心がける――(メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2023年8月25日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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