世界に漂い始めた「第三次世界大戦」の兆候。ガザ危機で日本と中国が試される理由

 

「ヨハネの黙示録」を知る国と知らない国の差

どちらにしても、大戦争になることが見えている。イスラエルから日本人を脱出させる必要がある。キリスト教信者の多いポーランドやフィリピンなどは早い段階で脱出するために、軍用機を送ったが日本は遅れている。このため、日本人51人は無料の救援韓国軍用機で脱出している。韓国もキリスト教徒が多い。

やっと、日本は14日になって、C2輸送機2機がジブチに向けて出発させた状態であるし、日本は救援機であるにもかかわらず有料で、ドバイまでしか運ばない。在イス日本大使館はあくまで「希望するならば」というレベルで、テルアビブに残っている日本人は多くいる。聖書の「ヨハネの黙示録」を知る国と知らない国の差が出ている。

イスラエル・ハマス戦争はどこまで拡大するかのか。第3次世界大戦の兆候

今後、イスラエル・ハマス戦争が、どこまで拡大するのかが次の焦点になる。レバノンのヒズボラがイスラエルを攻撃するのは想定済であるが、シリアにいるイラン革命防衛隊が、イスラエルのゴラン高原を攻撃して、イランが戦争に介入すると、中東戦争になる。ここまで想定できることになっている。

イラン国内に、イスラエルが空爆を行い、特に原子力発電所、濃縮ウラン製造施設を破壊すると、これはイランとイスラエルの全面戦争になる。この状況になると、核戦争の危機になる。イランもイスラエルも核を持っている。

【関連】次は“イランの核施設”か。シリアの空港を空爆したイスラエルが狙う「真の標的」

もう1つがガザにイスラエルが侵攻して、多数の住民を殺すと、アラブ諸国もイスラエルとの関係が悪化することになる。そして、世界世論も大きくイスラエルから離れることになる。

すでに、南アフリカのラマポーザ大統領は、パレスチナとの連帯を宣言。この状況の中でグローバルサウスはパレスチナよりの立場を取る国が増えている。

また、世界的にアラブ民族が移住しているので、特に欧米諸国に移住していることから、欧米諸国内でテロ事件が多発することになるし、現時点でも、欧州の各都市では親イスラエル、親パレスチナのそれぞれの支持を訴えるデモが起きている。欧州の分断になっている。

こうなると、世界経済は大きな試練に巻き込まれることになる。

そして、戦争が続くと、次の戦争を誘発する。ブリンケン米国務長官は「数週間以内にアゼルバイジャンがアルメニアを侵攻するかもしれない」と警告した。

イランがこの戦争に参加すると、イエメンやイラクなども戦争に参加して中東全体戦争になり、サウジなどスンニ派諸国も中立からハマス寄りになる可能性もある。

この証拠に、イランのライシ大統領とサウジのサルマン皇太子が電話会議をしている。ロシアは、ハマス寄りであるが、戦争には参加しないが、ハマスに9,300万ドル以上の仮想通貨で援助している。ロシアが陰にいることは確かだ。

次に東アジアでも戦争を誘発すると、世界大戦になってしまう。

このためには、日本と中国は東アジアでの戦争防止のために、話し合うしかない。世界戦争にしないことである。

欧米各国の兵器工場は増産するが、ウクライナとイスラエルに供給する必要から、弾薬などが足りずに、日本の兵器産業にも受注が来るし、鉄鋼などや自動車など、多くの分野での機器が必要になり、戦争地域から遠い、日本にも戦争経済が押し寄せることになる。

日本は兵器などをウクライナに提供すればよいが、直接の提供ができないなら、英国などを経由して、ウクライナに届けることである。

そうしないと、ウクライナ戦争は、まだ数年も続き、続いた分、世界は疲弊することになる。また、各地で戦争が起きることになる。

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