仲村トオルと「人気女優」の“籠城事件”が蘇った一枚のモノクローム写真

2023.10.18
mag_nakamuratoru
 

1995年に女優の鷲尾いさ子と結婚し、今も「エビオス」などのCMやテレビ・映画で活躍する俳優、仲村トオル。40歳以上には「ビーバップ・ハイスクール」「あぶない刑事」でおなじみですが、人気絶頂時の当時、彼が結婚前に交際していた「ある人気女優」とのスクープを狙っていたのが芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さん。もう少しでスクープが、という過去の「苦い思い出」を語ります。

28年前のモノクロ写真が蘇らせる、ある人気女優と仲村トオル“籠城事件”

今や人気作品には絶対に欠かせない存在になっている仲村トオル。

『FRIDAY DIGITAL』が掲載した写真に目が釘付けになってしまいました。

結婚会見の写真が5点と、仲村が運転する車の後部座席から降り、ドアを閉めた瞬間の鷲尾いさ子の写真が1点…時代を感じさせるこのモノクロームなカットは、ほぼほぼ同じ角度で何度となく私の肉眼で目撃していたシーンでもあったからです。

車内が見えないように黒いフィルムを貼ったこの国産車が何周したでしょうか、2人の住む住宅街をグルグル回り目の前に現れた時に、「来た来た! 逃すなよ!」と若いカメラマンを鼓舞させた自分が突然現実に戻ってきたような感覚を覚えました。

当時は“さすが売れっ子役者は乗る車も違うねぇ…”と思っていた気がするのですが、今こうして見てみると“あれ…こんなんだっけ”と感じます。

記事では当時の仲村の恋愛事情にも触れていますが、私の見立ては鷲尾ではなく、ある作品で共演した女優との結婚でした。

これは芸能取材をする側の勝手な憶測と論理からですが、取材対象との因縁が深ければ深い程、取材を抜きにしたときは知らず知らずのうちにそのタレントを応援してしまっているケースが少なくないのです。

被害者が加害者に対して好意的な感情を抱くストックホルム症候群という心理障害がありますが、敵対していたとしても相手と同じ時間を多く過ごすうちに、相手に感情移入してしまうのかもしれません。

逆に言えば、長期間取材を続けてきた対象者がどうしても好きになれない人物だったりしたら、そのタレントの非常に近い立場の人間も同じような感情を抱きつつ、仕事だと割り切って一緒にいるしかないと我慢しているんだろうな…とも感じます。

これは決して、あの有名な歌舞伎役者を指しての発言ではありませんので…。

私が仲村の結婚相手と見立てていた人気女優の取材で、深く印象に残っているのは彼女のマンションでの“籠城事件”です。

仲村がこの女優のマンションに人知れず(私以外は)忍び込んだまでは良かったのですが、そのマンションから出てくる姿を捉えようと私や応援で呼んだ同僚記者、カメラマンたちが全ての出口を押さえ、袋のネズミにしたのです。

おそらく仲村なりこの女優も、周りで起きている不穏な空気を感じ取ったのでしょう、彼等は実に半日以上に渡って全く動きを見せませんでした。

「これから仕事があるのにどうしよう、外に出れば必ず撮られてしまうし」
「事務所とマネージャーに相談して助けてもらおうか」
「そんなことしたら、何社も集まる大事になってしまう」

2人の室内での会話が聞こえてくるようでした。

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