“次期総裁”候補は「落語」の妙手?超コミュ石破茂氏の明快で判りやすい語り口

 

思い出すのは自民党が下野していた頃の会話だった。

当時私は新聞記者を辞めていたが、記者時代の関係者とともに石破氏と会食する機会があった。

その際に、石破氏にある国会議員から携帯電話に電話がかかってきた際に、その議員の声音をまねする口調でほほ笑んでいた。

石破氏には事を語るときに頭の中に表象されたイメージがあり、それを丁寧に差し出すことで、理解を進めようというコミュニケーション手法が身についているようだ。

加えて、語る内容も自民党の主流派が歯切れ悪いと、清新に見えてしまう。実際に、その語る内容が変わってきたと、思うのは私だけではない。

政治改革の必要性を唱え、新自由主義者で、防衛に精通した保守の論客とのイメージだったのが、最近では格差の是正や公平・平等を主眼とした発言が多い。

私自身は総裁選を戦った安倍晋三元首相への対抗、客観的に見れば、安倍元首相との比較によるポジショニング、位置取りのような気がしていたが、政治学者の中島岳志さんによれば、発言が変わった分岐点は2018年だと指摘する。

最近のラジオ番組で、中島さんは石破氏に直接インタビューの際に問い、石破氏が「考え方をあらためた」と明確に答えたことを明らかにした。

それは2015年に地方創生相となり、地方を具(つぶさ)に見ることができたことによる変化だという。

地方を見て回ったことで、「考え方を改めた」石破氏が今後、その落語調で何を語るのか、今後も「イシバナシ」を追っていきたい。

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image by: 石破茂 - Home | Facebook

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