迫られる悪魔の選択。バイデン対トランプという最悪な一騎打ち

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今月13日には台湾の総統選が行われるなど、全世界で重要な選挙が目白押しとなっている2024年。何より注目されるのは11月のアメリカ大統領選ですが、識者はその行方をどう見るのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野さんが、この選挙が史上最悪の「悪魔の選択」になりうる可能性を指摘。さらに無党派で出馬するある候補の注目すべき公約を取り上げています。

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2024年1月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

2024年という「選挙の年」に世界が迫られる悪魔の選択

2024年は稀に見る「選挙の年」で、世界の動静に影響のある重要な選挙がほとんど毎月のように各国で行われる。

大接戦確実な台湾総統選

最も差し迫っているのは今週土曜日(13日)に投開票が行われる台湾総統選で、美麗島電子版の12月30日発表の調査では、現在の蔡英文=民進党政権の親米反中的立場を引き継ごうとする頼清徳候補が39.6%で、国民党の侯友宜28.5%、民衆党の柯文哲18.9%をかなり引き離しているようだ。同じ調査で11月には31.4、31.1、25.2だったのと比べると差が広がっている。

国民党寄りとされる有力紙「聯合報」の調査でも、11月下旬の頼31、侯29、柯21が1月2日付の最新発表では32、27、21と差が開き気味になっているので、このまま与党やや優勢のまま投票日にもつれ込む公算が大きい。

野党側の失敗は、馬英九=元総統を仲介役にした国民党と民衆党の候補者一本化が不調に終わったことで、これが成っていれば文句なしの政権交代が実現した。両党は中国に対して融和的である点では共通するものの、国民党が余りに親中ベッタリ的であることに民衆党が反発したことが不調の原因と言われる。

政権交代が起きて台湾海峡に平穏が戻るのが望ましいことは言うまでもないが、米バイデン政権も一昨年秋の中国共産党大会以後は「台湾危機切迫」論を徒に煽り立てるのを止めて中国との対話を再建しようと努めているので、民進党政権が続いたとしても東アジアで戦争の危険が増すことにはならないだろう。

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