民間なら即逮捕。岸田首相が「岸田派パー券」過剰販売で得た4億円の荒稼ぎ

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自民党のパー券裏金事件をめぐり、池田佳隆衆院議員を逮捕し、大野泰正参院議員と谷川弥一衆院議員を立件する方針を固めた東京地検特捜部。昨年末にはより悪質な手口も判明するなど、自民党の政治倫理の欠落を疑わざるを得ない状況となっています。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、しんぶん赤旗などの調査で明らかになった「パー券の過剰販売」の手口を詳しく紹介。さらに岸田首相がトップを務めていた岸田派も、同じ手法で荒稼ぎしていた事実を明らかにしています。

総裁までもが詐欺行為?自民党という最低の犯罪者集団

自民党の政治資金パーティーの問題は、この問題が表面化してから国会を欠席し、ずっと逃げ回っていた安倍チルドレンの池田佳隆元文部科学副大臣が、共犯者の政策秘書とともに、1月7日に逮捕されるという大きなステージへと進みました。しかし、当然のことながら報道は能登の震災が最優先で、自民党の大半の議員が「しめしめ…」とほくそ笑んでいることが透けて見えます。

でも、あたしは通常運転なので、震災には今年の初競馬で手にした配当金の全額を義援金として寄付しつつも、このメルマガでは自民党の組織犯罪を追及し続けて行きます。

で、今回の自民党の政治資金パーティーの問題ですが、その大まかな構造として、各派閥に所属する議員にパー券の販売ノルマが課せられ、ノルマを超えた分が現金でキックバックされていた、と報じられて来ました。あたしもこのコーナーで「キックバック」という言葉を使って、そのように書きました。しかし、あたしには、問題発覚当初から疑問に思っていた点がありました。それは、キックバックと呼ばれている還流金の金額です。

これまで報じられて来たキックバックのシステムを具体的に説明すると、ある派閥の政治資金パーティーで、その派閥に所属するA議員に1枚2万円のパー券100枚の販売ノルマが課せられた場合、仮にA議員が計150枚のパー券を売ったとしたら、ノルマを超えた50枚分の100万円が現金でA議員に渡される、というものでした。しかし、あたしは、この「50枚分の100万円がA議員に現金で渡される」という点が疑問だったのです。

何故なら、1枚2万円のパー券代の中には、会場費や飲食費や人件費などの運営費用が含まれており、2万円全額が利益ではないからです。ですから「2万円のうち運営費用を引いた純利益分の1万円がキックバックされていた」という話であれば、あたしは何ひとつ疑問に思いませんでした。

しかし実際には、運営費用に当たる金額まで含めてキックバックされていたのですから、これが正しく運営されているマトモなパーティーであれば、主催者である各派閥は、所属議員らにキックバックすればするだけ運営費用がマイナスになって行き、本来の利益が消えて行くことになるのです。つまり、各派閥が予定通りの利益を上げるためには「2万円の全額キックバック」は事実上不可能なのです。

それなのに、嗚呼それなのに、それなのに…というわけで、こんなにも不可思議なシステムなのに、各派閥は濡れ手に粟の大儲け、キックバックを受けていた所属議員らも大儲け、これほどおかしな話はありません。しかしこの謎は、この問題を刑事告発した神戸学院大学の上脇博之教授の綿密な調査と、しんぶん赤旗の追加調査などによって、昨年末に明らかになりました。この手品のタネは「パー券の過剰販売」だったのです。

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