日本人が知らない「福岡空港」の凄い軍事力。極東有事で“敷地内の米軍”航空機動軍団は何をどう作戦するか?

 

福岡空港に今も存在する「米航空機動軍団」

驚いて空港へ行ってみると、福岡空港の国際線ターミナルの出入り口から見える位置に、本当に「AMC AIR TERMINAL」(米航空機動軍団)という看板を掲げた米軍の建物があった。

「日米地位協定」により、福岡空港の滑走路と誘導路、駐機場は、米軍と共用することと指定されていたのだ。

2021年は3日に1回のペース、2022年は5日に1回のペースで米軍機が飛来していたという。

つまり、板付基地は、正確な意味で日本に「返還」されたのではなかった。建物を縮小して、いつでも全面的に使用できるように、ひっそりと運用されていただけなのだ。

過去には、朝鮮半島有事を想定して、在韓米軍の家族を福岡空港に輸送する訓練も行われている。

つまり、福岡空港は、朝鮮半島有事における重要拠点として認識されており、米軍としては手放すわけにいかないと考えてきたということだ。

だが、この件について意識している福岡県民があまりいないという状況で、しかも、2021年には、福岡空港の滑走路増設工事に伴って、米軍専用地も移設することになり、その移設費用30億円をすべて日本の税金で負担、うち10億円は福岡県と福岡市が負担している。

福岡県と福岡市は、基地返還を求めているはずが、米軍基地移設のためのカネを捻出してしまうという壮大な矛盾を抱えているのだ。

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