「家は耐えても原発が壊れる」地震国日本のイカサマ発電を世界が認めぬ理由。国の競争力落とす「嘘と隠蔽」再び

 

民間住宅よりも低い耐震基準

大きな被害を受けた志賀原発の変圧器については、500ガルの揺れにまで耐えられる仕様だったそうですが、今回の志賀原発原子炉直下で計測された加速度は399ガルでした。仕様範囲内でも壊れたのです。

そもそも、我々一般国民は、原発の耐震性は厳しく定められていると思い込んでいます。実際に政府も、「日本の原発の安全性は世界最高水準」と説明しています。

しかし、実はここにも嘘があります。

日本の原発の耐震基準は概ね1,000ガル以下で設計されています。東日本大震災の最大の揺れが2,933ガル、今回の能登の地震でも、先の記事にもある通り、震度7を観測した志賀町の富来地区で2,800ガルを記録しています。

今世紀だけでも、1,000ガル以上の揺れを記録した地震は全部で20回ほどあるそうで、年平均1回弱の頻度です。

民間の住宅メーカーでも、例えば 三井ホームが売りにしている耐震性は最大5,115ガル 、 住友林業は3,406ガル です。すなわち、原発の耐震基準は民間住宅よりも遥かに低いのです。

そうであるならば、断層に囲まれ地震多発地帯に立地している志賀原発の再稼働などは考えない方がよくて、今回、停止していて大事に至らなかったことを幸いに、このまま廃炉にした方がよさそうに思います。

この記事の著者・辻野晃一郎さんのメルマガ

メルマガのご登録はコチラ

print
いま読まれてます

  • 「家は耐えても原発が壊れる」地震国日本のイカサマ発電を世界が認めぬ理由。国の競争力落とす「嘘と隠蔽」再び
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け