増大する電力需要の新たな担い手
世界の電力消費量は年々大幅に増加しています(図1)。その中で、自動車産業のEVシフトや情報産業の拡大、またそれらに伴うAIの飛躍的な普及によって、今後、データセンターで消費される電力がかなりの割合を占めていくことになります(図2)。
また、以下のような記事も見つけました。
ここのところビットコインの価格が大幅に上昇していますが、それに伴って暗号資産のマイニング(採掘)が急増するとの想定から、バイデン政権がマイニングによる電力消費についての緊急調査を命じたというものです。
これを受けて、米エネルギー省(DOE)の統計機関であるエネルギー情報局(EIA)が、2月5日からデータの収集を開始するようですが、この調査結果にも注目する必要があります。
エネルギー問題を本格的に論じ始めると長くなってしまうので、別の機会に譲りますが、現在は化石エネルギーや原子力エネルギーから自然エネルギーへの大転換期であり、また大規模発電による中央制御型から小規模発電の数を増やしてスマートグリッドできめ細かく制御していくようなエネルギーインフラとITインフラを融合させた新たな電力網への転換も急務です。
クラウド企業であるGAFAMやEV企業であるテスラは、いずれもカーボンフリーに深くコミットしているため、消費する電力の種類を気にしています。
グーグルでは、既に私が在籍していた頃からキャンパスの建物の屋根にソーラーパネルを張り巡らせていました。 また、創業者たちが乗っていた車も、当時さかんに環境先進企業のイメージでブランディングしていたトヨタのPHV車プリウスでした(今ではその座はテスラに奪われました)。
この記事の著者・辻野晃一郎さんのメルマガ