「家は耐えても原発が壊れる」地震国日本のイカサマ発電を世界が認めぬ理由。国の競争力落とす「嘘と隠蔽」再び

 

「原発の嘘」が日本経済を衰退させている

グーグルは巨大データセンターを現在千葉に建設中ですが、原発や火力で作られた電力は購入しない方針のため、再生可能エネルギーに特化した電力会社とPower Purchase Agreement(PPA)と呼ばれる長期契約を結ぶことになります。

原発で発電した電力は「ベースロード電源」と呼ばれることがありますが、需要の変動に合わせた小まめな出力調整が効かないために、原発を保有し続ける限りは、火力などとの併用が求められます。

すなわち、本気でカーボンフリーを推進するためには、原発からの脱却が必須になります。

福島の原発大災害が、日本のエネルギー政策の大転換を促す最初の警告だったと捉えれば、日本政府は結果的にその警告を無視しました。そのため、世界のエネルギー転換の波に乗り遅れ、もともと強かった太陽光発電や風力発電などの分野における国際競争力を失ってしまいました。

今回の能登の地震での志賀原発の被災は第二の警告かもしれません。しかし、それも無視して原発依存から脱却しないというのであれば、次は環境コンシャスなGAFAMやテスラなどからの外圧を転換のきっかけにするしかないのかもしれません。

今後もエネルギー問題については適宜取り上げていきたいと思います。

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辻野 晃一郎(つじの・こういちろう):福岡県生まれ新潟県育ち。84年に慶応義塾大学大学院工学研究科を修了しソニーに入社。88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。VAIO、デジタルTV、ホームビデオ、パーソナルオーディオ等の事業責任者やカンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。翌年、グーグルに入社し、グーグル日本法人代表取締役社長を務める。2010年4月にグーグルを退社しアレックス株式会社を創業。現在、同社代表取締役社長。また、2022年6月よりSMBC日興証券社外取締役。

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