Microsoftのレイオフとパッケージゲームの斜陽
1月25日(現地時間)にMicrosoftがゲーム部門で1,900人の人員を解雇するとのニュースが飛んできました。買収したActivision Blizzardの従業員が中心とみられるとのことでした。
もちろん、2つの会社が一緒になるわけですからダブっている人員が解雇されることは予期できたのですが、それにしても1,900人ってものすごい数ですよね?
蓋を開けてみれば、Xbox本体、Bethesda、Activision Blizzard全体での人員削減とのことで、カスタマーサービスから開発までMicrosoftのゲーム事業のさまざまな分野に影響を及ぼすとのことでした。
なかでも、衝撃的だったのは「Xboxはパッケージゲームの小売店への流通専門部署を閉鎖した」と報じられていることです。これは、Microsoftがパッケージゲーム販売を停止したということではないのでご注意を。部門を縮小した、またはアウトソーシングへ移行するとも考えられます。
現在、ほとんどのAAAタイトルはパッケージとデジタルダウンロードの両方でリリースされていますが、Niko Partnersによれば、最近のXboxではAAAタイトルの中には売上本数の80%以上がパッケージではなくデジタルダウンロードであるとのこと。また、昨年6月Circana(旧NPD)のアナリストMat Piscatella氏は、今後数年のうちにコンソール向けのデジタル専用リリースが一般的になるだろうとも述べています。
Microsoftがパッケージに注力する必要性があまりなくなったと捉えるべきかもしれません。現実に昨年10月に発売された『Alan Wake 2』や本年5月に発売されるXboxの『Senua’s Saga: Hellblade II』はデジタルダウンロード専用です。
※『記野式: サクッと!ゲーム業界講座』2024年2月10日号の一部を抜粋。その他、同号では以下のさまざまな話題も掲載しています。初月無料でお読みになりたい方はぜひご登録下さい。
『記野式: サクッと!ゲーム業界講座』2024年2月10日号目次
記野式まえがき:SVODのアップデート
1.Amazon Prime が有料会員でも広告が入るって!
2.Netflix が WWEの2025年からの独占権を取得
3.Netflixを追い上げるはずだったDisney + は?
4.記野式:まとめ
イギリスソフトランキングTop10(2024年第5週:1月28日~2月3日)
Newzooの2024年ゲーム業界トレンド展望
1.2024年は引き続き成長傾向か
2.2024年はゲーム各社にとってどんな年か
3.サブスクは低迷期へ
4.プレミアムゲームへの回帰
5.モバイルゲームからの転換
6.あらたなモバイルアプリストアの出現か
7.生成AIがゲーム開発を効率化するか
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VR/MRのお話
1.Apple がMR(Mixed Reality)の新デバイス「Vision Pro」を発売
2.PlayStation VR2 アップデート
記野式:あとがき
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