大蔵省解体の要因「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」
しかも財務省(旧大蔵省)が持っている権力は予算策定権だけではありません。
このメルマガでたびたびご紹介しましたが、国税庁も支配下に置いています。そして、金融を監督する権利も事実上、持っています。
ここまで巨大な権力を持つ官庁は、世界的見てもほとんどありません。
昔から「権力は必ず腐敗する」と言われてきました。大きな権力を持っている者は必ず腐敗するという意味です。
こんなに強大な権力を持っていた旧大蔵省も、その言葉通りでした。旧大蔵省は、たびたび不祥事を起こし国民の批判を浴びました。
たとえば、1998年に発覚した「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」です。
この事件は、大蔵省の中にある「証券取引等監視委員会」の職員などが、銀行の担当者から過剰な接待を受けていたというものです。
大蔵省職員は、銀行に検査日を教えるなど内部情報の流出行為までしており、収賄罪で現役の大蔵官僚4人が逮捕されるに至りました。
この事件は、第一勧業銀行が総会屋に多額の利益供与をした事件において、大蔵省の検査が甘かったことから、東京地検特捜部が大蔵省の捜査をしたことで発覚したのでした。
この「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」は、銀行が大蔵官僚を接待する場所として当時流行していた「ノーパンしゃぶしゃぶ」が利用されたことから「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」と呼ばれるようになったのです。
ノーパンしゃぶしゃぶというのは、主に新宿歌舞伎町の楼蘭というしゃぶしゃぶ料理店で行われていたもので、女性店員が下着をつけないまま料理を運ぶという風俗店まがいのサービスでした(が、当時は、あくまで「飲食店」という扱いでした)。









