高市早苗氏、自民総裁選立候補に準備着々
もちろん、いかに自民党が人材難といえども、そうやすやすとコトが運ぶはずはない。
今後の動きが注目されるのは、無派閥であるがゆえに存在感を増す菅義偉前首相と、保守系議員の支持を集めるであろう高市早苗・経済安全保障相だ。
高市氏は昨年11月、外交・安全保障などに関する勉強会「日本のチカラ研究会」を設立し、総裁選に向けた準備を進めている。今のところ、参加者は10人を少しこえるていどだ。
今年2月8日には、保守系議員グループ「保守団結の会」の勉強会に講師として招かれている。同会と「日本のチカラ研究会」の連携でどれだけ数を上乗せできるかが焦点だ。
総裁選立候補に必要な推薦人数の20人に達するかどうかは今のところ微妙だが、おそらく出馬にこぎつけるだろう。
菅義偉前首相「そろそろ進次郎という選択肢」
菅前首相は3月1日夜、東京・港区の料亭に姿を見せた。二階派の武田良太氏がセットしたその会合には、武田氏のほか萩生田光一、加藤勝信、小泉進次郎の各氏が集まり、菅氏を囲んだ。
武田、萩生田、加藤の3氏は菅政権を閣僚として支えたメンバーだ。名前の頭文字から「HKT」とも呼ばれ、しばしば会合を開いている。そこに、菅氏と、菅氏に近い小泉氏を招いた形だ。
武田氏が地元福岡の政界で麻生氏と対立関係にあることはよく知られている。加藤氏は茂木派ではあるが、茂木幹事長との仲はあまりよくない。
会合では終始、岸田政権のガバナンスのなさが話題になり、菅氏から「そろそろ進次郎という選択肢はどうか」という話が出たといわれる。
小泉氏はまだ42歳。老人が幅を利かす日本政界では若輩の部類だし、父、小泉純一郎元首相も「首相になるのは、50歳になってからでもいい」と言っている。
そんなわけで小泉氏が出てくる可能性は低いとみられるが、党再生のために新しい“選挙の顔”を求めている自民党の現状からチャンスありと菅氏は踏んでいるのかもしれない。
もちろん菅氏の選択肢には、石破茂氏や河野太郎氏も含まれるだろうし、場合によっては菅氏の再登板を促す声が党内で出てくることもありうるだろう。









