イスラエルとイランの戦いにアメリカが参戦。バイデンは“中東大戦争”を望んでいるのか

 

アメリカが戦争拡大を望む場所

ここまで聞いて、「論理的」だとは思いつつ、「結局北野はただの親米なのではないか?」と疑問を持たれた方もいるかもしれません。いえ、私は、親米ではありません。もちろん、親ロシアでも、親中国でもありません。私は、常に【 親日 】です。そして、世界情勢については、常に「本当のこと」を書くようにしています。

アメリカは、確かにウクライナ戦争を望みませんでした。そして、台湾有事も望んでいません。だからといって、アメリカは「常に平和を望む正義の国」とはいいません。現状、アメリカが「戦争拡大を望む場所」もあるのです。どこでしょうか?

中東です。なぜ?

私は、有料版の『パワーゲーム』では、2023年8月から、「年内に中東で戦争が起こる可能性がありますよ」と言っていました。そして、その主体は、「イスラエル vs イラン」で、アメリカも参戦する可能性が高いと。

実際、何が起こったのでしょうか?

皆さんご存知のように、今起こっている戦争は、ハマスがイスラエルを奇襲し、民間人を大虐殺したところからはじまっています。しかし、ハマスの後ろにはイランがいるので、これは事実上「イスラエル vs イラン」の戦争なのです。

私は、「ハマスの計画を知っていたから」「年内に中東で戦争が起きる可能性がある」と言っていたのでしょうか?そうではありません。ただ、【 イランが核兵器保有一歩手前まできていること 】を知っていたのです。どういうことでしょうか?私の話が「後付け」ではないことを示すために、『まぐまぐニュース』2023年10月20日付から一部転載します。

これまでの経緯に触れておきます。

 

  • 2018年、トランプが核合意から一方的に離脱し、イランへの制裁を復活させた。イランは、原油輸出が困難になった
  • イランは、それまで核兵器を保有する意志はなかったが、路線を変更し、ウラン濃縮濃度をどんどん上げていった
  • 今年(2023年)3月時点で、ウラン濃縮濃度は83%に達していた(※ 核兵器製造に必要なのは90%以上)

 

『時事』2023年3月5日。

<イランを訪問した国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は4日、ウィーンの空港で記者会見し、イラン中部フォルドゥの核施設で核兵器級に近い濃縮度83.7%のウラン粒子が検出された問題について「その水準の濃縮ウランは蓄積されていない」と述べた。>

 

  • 9月、イランはIAEAの査察を拒否した

 

これは、「イランが核兵器保有後一歩のところまできているからではないか?」と推測できる。

 

『日経新聞』(2023年)9月17日付。

<国際原子力機関(IAEA)は16日の声明で、イランからIAEAの一部査察官の受け入れを拒否すると通告があったことを明らかにした。査察官はウラン濃縮などを検証している。グロッシ事務局長は「強く非難する」と述べ、査察に深刻な影響が出るとして再考を求めた。国際社会の懸念が一層強まるのは必至だ。>

 

  • そして、イスラエルは、「イランが核兵器を保有する前に先制攻撃をかける」と公言してきた
  • 核兵器保有が迫るイランは、当然「近い将来イスラエルが攻撃してくる」と予想する
  • そのため、影響下にあるハマスに、イスラエルを先制攻撃させた?

 

『朝日新聞DIGITAL』2023年10月9日付。

<米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は8日、イスラム組織ハマスがイスラエルにしかけた大規模な攻撃はイランの関係者が準備段階から協力し、最終的なゴーサインを出したと報じた。ハマスと、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの幹部の話として伝えた。>

<WSJによると、イラン革命防衛隊のメンバーは8月から、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するハマスと、イスラエルに向けた陸海空の侵攻について協議した。レバノンの首都ベイルートで革命防衛隊やハマス、ヒズボラらのメンバーによる会議が重ねられ、攻撃の詳細が計画されたという。最終決定の会合は2日にあったとしている。>

 

これが今回の戦争に関する私の見解です。

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