小林製薬「紅麹」禍を招いた、安倍晋三元首相の「演説」と「功績」…陰謀論ではないアベ友と機能性表示の闇(辻野晃一郎氏)

 

黒い噂が耐えない「アベ友」の森下竜一氏

ご存じの方も多いかと思いますが、森下竜一という人物は、安倍政権に巧みに取り入ったいわゆる「アベ友」の1人で、黒い噂の絶えない人です。

アンジェスという医療ベンチャーを起こし、吉村洋文大阪府知事にも取り入って「大阪ワクチン」と称した新型コロナのDNAワクチンを開発すると豪語し、政府から75億円もの助成金をせしめた人です。単にアンジェスの株価操作をするためのでっち上げだったという疑惑が残っていますが、結局、そのようなワクチンを開発することは全くできずに断念しています。

私は、この人は単なる詐欺師ではないかと思っていますが、その後も一切悪びれることなく大阪大学に籍を置き続け、大阪市の特別顧問として大阪・関西万博の総合プロデューサーにも就任しています。

前述した規制改革会議のワーキンググループでは、座長代行のような立場で機能性表示食品の解禁を積極推進した張本人とされています。おそらくその貢献によって、さまざまな企業や団体から多額の利益供与を受けている可能性もあるのではないかと思います。

もう一人の「アベ友」松澤佑次氏に製薬会社から8億円超の寄付

さらには、 ジャーナリストの高野孟氏によると、森下氏の背後には、大阪大学名誉教授/阪大病院院長/住友病院院長(当時)/同院名誉院長(現在)の松澤佑次氏がいるそうです。

この松澤氏は、日本版「メタボリック・シンドローム(メタボ)」の概念を広めた人物とされますが、高野氏によると、日本の医療を蝕んでいる「自民党厚生族×厚生官僚×医師会×薬品業界」のドロドロの利権・癒着構造の中心にいる人物とのことです。

これにより、我々は健康診断の時に必ず腹囲を計測されメタボ診断されるようになりましたが、「メタボ診断には根拠がなく、単に投薬対象者を増やすためのまやかしだ」として医療統計学の専門家などから批判されています。

実際のところ、松澤氏は、コレステロール低下薬メバロチンを製造・販売する第一三共など、大手製薬会社20社以上から計8億3,800万円もの寄付を受けています。高野氏は、この松澤氏が大学の後輩にあたる森下氏を使って機能性表示食品の解禁を推進したとしています。

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