なぜ、妻のために花を買おうとしたおじいさんは無人販売の花屋でお金を払えなかったのか?

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様々なものの「電子化」が進むなか、無人店舗での決済が増えてきているお隣の国、韓国。しかし、老人層が追いつくのは難しいようです。無料メルマガ『キムチパワー』の著者で韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者が、ネットに投稿されたとあるおじいさんのお話を紹介しています。

妻の誕生日に花を買おうとしたおじいさん

ネット記事から。

早朝、花屋でお金を払わずに花束を持っていった老人の胸が熱くなる事情が公開された。最近、オンラインコミュニティでは18日、慶尚南道晋州(チンジュ)市のある花屋が伝えた事情が拡散した。該当の花屋は社会関係網サービス(SNS)アカウントに「明け方の無人売り場に帽子をかぶったおじいさんが決済もなしにそのまま花束を持って行った」とし、売り場録画映像をアップした。

映像を見ると、4日午前6時頃、オレンジ色のコートを着たあるおじいさんが店に入った。おじいさんはしばらく花屋のあちこちを見て回り花を選んだ。彼は10分ほどうろうろしていたがすぐにガラスのショーケースの中のバラとかすみ草を手に取って、そのまま店の外に出た。

この売り場は午前9時から午後7時までは職員がいるが、残りの時間は無人で運営されていると伝えられた。他の時間に花を買うためにはキオスク端末で決済しなければならない。すなわち、おじいさんが訪問した時間には職員がいなかったわけで、キオスク端末の決済法が分からなくて計算せずに売り場を離れたのだ。

おじいさんは花を盗もうとしたわけではなかった。彼は3時間が過ぎた午前9時頃、花屋を再び訪ねて職員に花代3万ウォン(3400円)を支払った。それと共に「妻の誕生日なので花をあげたかったが、キオスク端末の使い方が分からなくてそのまま持って行ってしまった」として「不本意ながらお金も払わずに持って行ってしまって申し訳ない」と謝ったという。

花屋側は「直接ドアを開ける時間を待ってお金を渡しに来られた」として「感動的なのに残念でもあった」と伝えた。また「キオスク端末が難しいかと思って口座振替も可能だと書いておいたが、年配の方々はこれも大変そうだ」として「職員がいない時間帯にたびたび『計算ができない』という年配の方々の電話が来るが、そのような時は植木鉢の下やドアの隙間に現金を挟んで行ってくれと申し上げている」と伝えた。

それと共に「おじいさん、また気軽に訪ねてきてください。 もっときれいな花束をたくさん作っておきます」と感謝の意を表した。

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