求められる「無党派層が望む政策」を実現させる強いリーダー
このような「史上初の女性首相」という悲願を達成する、もう1つの戦略が乙武氏の擁立には隠されているように思う。だが、それも難しい状況に追い込まれている。乙武氏の過去のスキャンダルが蒸し返されており、自民党、公明党が乙武氏の推薦を見送ったのだ。
さらに、小池氏を「文春砲」が襲った。カイロ大学を卒業したとする経歴を巡り、卒業を認めるカイロ大の声明文原案を知事側が作成していたなどと、週刊文春が報じたのだ。このスクープの衝撃もあり、乙武氏への支持が予想以上に広がらず、苦境に立たされている。
結局、東京15区補選からみえるものは、政権交代を実現する絶好の機会でありながら、そのためにまとまろうという姿勢がなく、バラバラに争うだけでサイレント・マジョリティである無党派層をつかめない野党のだらしない姿だ。これでは、青息吐息の自民党を延命させるだけであろう。
今、必要なのは、過去のいきさつを越えて野党をまとめ、サイレント・マジョリティが望む政策を実現するために指導力を発揮する、強いリーダーではないだろうか。
image by: X(@ファーストの会)