アメリカの対中攻勢はいま、ハイテク分野での中国排除に加え「過剰生産」が新たなテーマに加わった。フランスやEUも調査に動き出している。最大のターゲットは電気自動車(EV)と新エネルギーだ。
マクロン、フォン・デア・ライアンとの三者会談で習が、中国企業の過剰生産と補助金を意識し、「比較優位の観点からも、世界市場の需要の観点からも、いわゆる『中国の過剰生産能力問題』は存在しない」とEUをけん制したのは象徴的だ。このことは当然、今回の訪欧における経済的なテーマにも深くかかわる。新エネルギー車が最大のテーマだったからだ。
中国の対EU諸国との関係という意味では、中国の新エネルギー車への関税をどうするかが一つのリトマス試験紙だが、この点でドイツは三大自動車メーカーのフォルクスワーゲン、BMW、メルセデス・ベンツの各トップがそろって「貿易の保護主義に反対」する声明を出すなど、官民挙げて保護貿易化に抵抗している。
日本の日産自動車が撤退した跡地に中国の奇瑞汽車(Chery Automobile)を誘致したスペインも同じで、「一帯一路」への参加を取りやめたイタリアのメローニ政権も中国との貿易には積極的だ。
そうしたなか今後EUの新エネルギー車の趨勢を占う意味で重要になるのがハンガリーなのだ。すでに世界の主要な自動車メーカー20社がハンガリーに自動車製造工場を持っているが、目下、現地の最大のニュースはBYD(比亜迪/Build Your Dreams)がハンガリー南部に建設する新エネルギー車の組み立て工場だ──(『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』2024年5月12日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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