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元国税OBが教える「税務署泣かせの新戦法(2)」敵の敵は味方!天敵の“反税団体”民商を利用して調査官を黙らせろ

裏金国会議員の脱税に怒れる国民の判断は正しい。だが「#確定申告ボイコット」をしても追徴税を課されてしまうだけだ。私たちは、もっとしたたかな「税務署との戦い方」を学ぶ必要がある――元国税調査官の大村大次郎さんが、そんな思いから開始した本シリーズ。第1回に続く今回は、いわゆる反税団体の1つ「民主商工会(民商)」を利用して、税務署の理不尽な税務調査などに対抗する方法をお届けします。(メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:“反税団体”を使って税務署と戦う方法

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大人の教養として知っておきたい税務署の天敵「反税団体」

前回、税務署との戦い方の一つとして「いわれのない税務調査を拒否してみる」という方法をご紹介しました。

今回は「反税団体」を使って税務署と戦う方法をご紹介したいと思います。

民主商工会」というものをご存じでしょうか?

街中で看板などを見かけたことがある方もいるかと思います。

「民主商工会は」ただの商工会ではなく、「民主」がついているのです。

何やら政治的なにおいがしますが、実際に政治的な意味合いがかなり強い団体ではあります。

言い方が回りくどくなってしまいましたが、簡単に言えば共産党がつくっている商業者団体です。

敵の敵は味方。民主商工会を“利用”すれば税務署とも戦える

筆者は共産党支持者ではありません。

共産主義には欠陥がたくさんあることが歴史的にも証明されてきており、今の日本共産党がそれらの欠陥をすべて改善しているとは思えないからです。

が、今の共産党がやっていることは、ある意味、日本社会のバランスを取っているとも言えます。

忖度と利権の国である日本において、国家権力に真向から対峙し文句を言う者の存在は、必要でもあると思われるのです。

我々国民としては、別に共産主義に傾倒する必要もないし、共産党を支持する必要もないのですが、利用できる部分では利用した方がいいと思います。

そして、共産党が肝いりでつくっている「民主商工会」も利用できる部分では利用した方がいいと思います。

税務署と戦う上で、彼らの存在を知っておくことは決して損ではないのです。

税務調査も恐る恐る。「税務署の態度」が180度変わる

民主商工会というのは、ざっくり言えば、共産党系の商工事業者の団体です。

別に共産党支持じゃなくても、加入することはできます。

この民主商工会では税務、記帳指導、申告相談なども行ってくれます。

そして、この民主商工会の大きな特徴は「税務署に敵対的」なことです。

税務署のやり方、特に税務調査などに対して、敏感に反応し、日常的に税務署への抗議活動などを行っています。

税務署側の人たちは「反税団体」などと呼び、警戒しています。

民主商工会に加入している事業者に対しては、税務署も慎重な調査をすることが多いのです。

普通の事業者であれば、高圧的でルーズな調査をして追徴税を稼ぐようなこともありますが、民主商工会の事業者に対しては、税務署も相当に構えて丁寧な調査を行います。

下手なことをすれば、徹底的につつかれるからです。

だから税務署と徹底的に争いたいというような人にとっては、もってこいの団体だといえます。

税務調査で税務署員からひどい目にあった、納得のいかない方法で追徴税を課せられている、などのときには、この民主商工会に駆け込むと効果的な場合もあります。

民主商工会への過信は禁物、良いところ取りで上手に活用を

ただ、この「民主商工会」には大きな難点があります。肝心な税務経理の能力があまり高くないということです。

税理士が少なく、相談窓口には事務のおばちゃんしかいないようなケースも多いです。

必然的に、質問にすぐに答えてくることはなかなかありませんし、効果的な新しい節税策などはあまり教えてもらえません。

記帳や税務の基本を学んで自分で申告したいという人には、あまり向いていないかもしれません。

また会費は支部によって違いますが、おおむね5千円程度であり、商工会議所よりは安いですが、青色申告会や法人会などと比べればかなり割高になります。次回は、調査時に税務署と戦う方法をご紹介したいと思います。

編註:税務署は、民主商工会に限らず「面倒な相手」を巧妙に避けながら、一般納税者に対して違法の疑いが強い税務調査を行っているという。3月12日付記事で大村氏がさらに詳しく解説しているのであわせて参照されたい

(メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2024年5月16日号より一部抜粋。「定年後のプチ起業入門2」「消費税は輸出企業の補助金か?」など全文はご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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