解散総選挙なら自民大敗「衝撃の予想議席数」…政局マニア岸田総理が上川「うまずして」発言の揚げ足を取るしかない理由

 

岸田総理が解散総選挙に踏み切ると何が起こるか?

さて、こうした前提を考えた時に、それでも岸田総理は解散に踏み切るのかという問題があります。この問題に関しては、次のようなa~fの多元連立方程式(不等式?)が想定できます。

a)この夏に解散して勝利すれば、9月の総裁選で無風再選が可能で長期政権が視野に入る。そのためのリスクが取れれば早期解散。

b)とはいえ、中の人の「何も考えていない感」というのは時間が経過すると出てくる。「原理原則とか政治思想と現実を繋いで行き来するという回路が切れている人」というのは、喋らせれば一目瞭然で隠せない。他派閥の敵失と、外交で稼いだポイントがあるのが現在で、結局は真水の支持率は何もしないとゆっくり低下すると考えると、周囲も含めてその前に解散したくなる。25年の任期満了(10月)あるいは衆参同日(7月)まで引っ張るのは怖いと考えている可能性はある。

c)裏金スキャンダルについては、何か別の問題が起きて上書きされたり、時間の経過によって風化すれば自民党には有利。ただ、旧安倍派の復権につながるので、岸田としてはプラマイを計算しているところか。

d)25年の万博が開催できずに混乱すれば、維新は更に地盤沈下するが、政権与党の自民党も傷つく。その意味では維新が呆れられて、政府が救済している構図の今のほうが岸田には有利という見方も。

e)団塊世代が刻一刻と投票所から遠ざかっている。その速度を考えると、もう少し待った方が一般的に保守政党には有利

f)何よりも自民党の現職議員は「議席を失う恐怖」が全ての動機となっている。

他にも色々ありますが、この間の動きとしては、小池百合子氏の「側近の裏切り」とか、上川陽子氏の「言葉の切り取りテロ被災」という事件も看過できません。

例によって結果論ですが、どちらのエピソードも、岸田文雄という政治家には微妙にプラスに作用しています。運がいいのかもしれませんが、同時にこういう意外な事件が起こると、ウッカリ「解散してもいいのかも」という判断に流れる可能性は出てくるでしょう。

ということで、岸田総理が解散をする可能性はゼロではありません。その場合ですが、どのような結果が考えられるのかということを、考察してみたいと思います。

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