解散総選挙なら自民大敗「衝撃の予想議席数」…政局マニア岸田総理が上川「うまずして」発言の揚げ足を取るしかない理由

 

自民党とその他保守陣営が、比例議席を激しく奪い合う展開

まず、総選挙の見通しですが、選挙区ごとに分析する作業というのは、恐らく選挙アナリストたちが今日現在、あれこれとパラメーターをイジりながら計算に忙しいのだと思います。そこで、今回は、あくまで概算をすることで、大きな見取り図を描いてみたいと思います。

その場合の前提条件ですが、様々な報道を受けて考えてみると次のようなストーリーが描けるようです。

  • いわゆる保守の側では、候補者調整などの選挙協力はほぼ進まない。原因としては、まず維新と保守党の場合はどう考えても「有権者の反自民モメンタム」のうち、保守票を思い切り狙って来るということがあります。ですから、自民との協力はマイナスです
  • また自民だけでなく、維新も保守党も必死になって小選挙区の全289選挙区に候補を立てようとしています。つまり保守党の場合は「比例は日本保守党、小選挙区はヒャクタ」というような選挙戦をするわけです。維新も同じです。本当は維新と保守党は連携するとかなりの効果が見込めるはずですが、どうもそうはならないようです
  • 保守の中では公明は自民との選挙協力はこれまで同様に行うと思います。但し、反自民のモメンタムは、反与党ということにもなるので、例えば都市部の小選挙区でこれまで公明が勝ってきた選挙を維新に競り負ける可能性はあるかもしれません
  • 一方で、左派の側では「立憲と共産、れいわは候補者調整がある」「立憲と国民もそうだし、恐らく国民は立憲が共産票と合体していても反発は控えるだろう」「国民の小選挙区議席には共産はチャレンジするかもしれないが、票が割れて自民が勝つまでは行かない」ということで、ある程度のまとまりになりそうです

つまり、保守陣営から見ると「自民党が大逆風」という要素プラス「保守大分裂で小選挙区では一気に不利に」という流れになる可能性があります。

ですが、さすがにそうなると本当に左派政権ができてしまうので、最終的には保守は自公連立に呼んでもらえるという密約をして、自民はコッソリ保守と選挙区調整をするかもしれません。

そこに維新まで乗っかって裏で票割りをするかというと、それをしてしまうと、自民は大阪を中心に関西では不戦敗になってしまうので、表向きは不可能でしょう。

ただし、関東の維新(一部は渡辺喜美グループなどアンチ官公労派)は、自民と裏取引をするかもしれませんが、岸田としてはあくまで保守連立の場合も首班は握って離さないと思うので、音喜多を閣僚にとかそういう話になりそうです。

裏取引のようなことをして、果たして有権者が納得するかというと、多分怒るだろうと思います。

そうなると自民としては八百長的な不戦敗を選択するとか、作戦はありそうですが、それはあくまで小選挙区の話であって、やはりどう考えても現時点では、比例の方は「保守政党同士でガチンコで戦う」ことになります。その場合は、左派以上に票の奪い合いは激しくなりそうです。

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