「うまずして何が女性か」発言の気持ち悪さ。数少ない女性大臣が“女性蔑視”の思考回路を持つニッポン

 

女性が政治分野で活躍する国に共通するのは、「クオータ制」を導入している点です。メキシコも然りです。

メキシコ連邦議会の下院の女性議員比率は、1991年には8.8%でしたが、96年のクオータ制推奨で97年に14.2%、2002年の義務化(30%)で22.6%と2割を超えました。08年には40%のクオータ制を義務化し、12年に3割を超え、14年には政党候補者を男女同数にする「パリテ」を導入。その結果、下院の女性議員比率は48.2%、上院でも49.2%へと躍進したのです。

クオータ制の義務化から22年の歳月を経て、やっと2人の女性政治家が大統領の座を目指す戦いを繰り広げるまでに至ったのですから、初の女性大統領のシェインバウム氏への期待も大きいでしょうし、一挙手一投足に注目が集まるに違いありません。

「クオータ制」はもともと政治の舞台から始まりました。政治家が国民の代表であるとするなら、国と同じように一般領域でも男性と女性が同じような割合であるべきだという発想に基づき、女性一般の利益が害されないためという理由で取り入れられたのです。

日本では政府主導の下「2020年までに30%」を掲げ「女性活躍」だの「女性を輝かせる」だのというフレーズが多用されましたが、結局、「現実的じゃない」との理由で数値目標は消滅。静かに静かにまるで数値目標などなかったように消え、「首相になったら女性閣僚を半分にする」と宣言しただけで(by 野田氏・自民党総裁選)たたかれる社会になりさがってしまいました。

私はこれまで繰り返し、女性問題、クオータ制問題を取り上げてきましたが、この数年感じるのは、社会の呆れるほどの無関心さです。ありとあらゆる角度から問題を提起してきましたが、もはや「謎」レベルの無関心さです。

この謎の正体を知りたい。謎の正体はなんなのでしょうか。みなさんのご意見、ぜひお聞かせください。お待ちしてます。

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米国育ち、ANA国際線CA、「ニュースステーション」初代気象予報士、その後一念発起し、東大大学院に進学し博士号を取得(健康社会学者 Ph.D)という異色のキャリアを重ねたから書ける“とっておきの情報”をアナタだけにお教えします。
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