接客の質は、ほんの少しの差で現れてくると無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは語ります。今回、坂本さんはご自身が経験したコンビニでの接客シーンを例に、接客の質を高めるほんの少しの意識について紹介しています。
ほんの少しの差にこそ
接客販売をされている方の多くは、いかにして質を上げるかへの意識は高いことと思われます。
特にこのメールマガジンを読んでくれているような方々は、その意識は強いはずです。
しかし接客の質って、実際にはほんの少しの差で現れてくるものです。
そのほんの少しに意識を向けられるかどうかの差にしか過ぎないんですね。
例えば、つい先日ドラッグストアでのど飴を購入しました。
僕が超愛用している、袋入りの龍角散のど飴です。(あれ、マジでいいです)
商品をレジに持っていき、レジを打ってもらった際にバッグがあったので袋は断り会計を済ませました。
すると店員さんは、スムーズに会計をしてくれたのですが、のど飴の袋をレジ代の店員さん側に近いところに置かれたのです。
僕が会計を済ませて商品を取るには、10~15cm程度手を伸ばす距離が遠くなるくらいですね。
この10cm程度の距離にも、違いは表れると思うのです。
常にお客様へ意識が向いている人は、商品を置く位置をお客様側に寄せて取りやすいようにするでしょう。
また人によっては手渡しをする人もいらっしゃるかもしれません。
どうでも良いと言えばどうでも良い、かなり小さなことなのですが、この小さなことこそが大事なんです。
なぜなら、(これまでに何度もお伝えしているように)『何のためにその仕事をするか』が表れるからですね。
ほんの小さな作業でも、「作業のために作業をする」ことはありません。
次の作業のために作業をすることはあっても、最終的には商売である以上は、お客様のためにやることになるわけです。
レジ打ちひとつとっても、袋詰めひとつとっても、何においても同じことが言えます。
その最後のところでお客様が「利用しづらい」とか、「ん?」と感じるようなストレスを与えれば、どれだけスムーズな作業でもどれだけ丁寧な接客でも、せっかくの努力が報われません。
そういう部分って、本当に小さなところに表れてしまうのです。
コーヒーショップでマグカップをお客様が持ちやすく回してお渡しするのもそう。
何かに記入してもらうときに、ボールペンをノックしてお渡しするのもそう。
どんな店でも必ず細部に差が出ることは存在します。
ほんの少しの差が出てしまうようなところにもう一度目を向けてみましょう。
今日の質問&トレーニングです。
1)自店でお客様に商品や何かを渡す時、質に差が出てしまうそうなことは何ですか?
2)その部分をより良いものにするためには、どんな行動が必要ですか?
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