女性だけでなく男性も標的。異物混入から身を守る方法は?
世間に多大なショックを与えている飲み物への“異物混入”だが、女性はもちろんのこと、記者を含むオジサン世代の男性も十分に注意する必要があるという。先の編集デスクの指摘。
「女性の被害ばかりが報じられていますが、実態がそうとは限りません。女が男を、あるいは男が男をターゲットとして、このような行為に手を染める恐れは常にあります。一般的に『性被害』に遭いにくいと認識されている我々男性は、海外旅行にでも行かないかぎり、ドリンクへの異物混入に対する警戒心がほとんどないですからね。自分が知らないうちに、どこで何をどれだけ飲まされていることやら……考えただけで気分が悪くなってきました」(前同)
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記者は男性だが、この種の被害に遭うのは女性ばかりと思い込んでいた。だが、たしかに犯罪者からすれば、油断しきっているオジサンほどチョロい標的はないだろう。それこそ、目くそ鼻くそ唾液体液、混ぜ放題のフルコース状態と言える。
性差に関係なく、なんとか自分の身を守る方法はないものか?
「今回のような異物混入は、飲み物に薬物や毒物を混ぜて昏倒させるスパイキング行為と、性的フェティシズムが組み合わさったものと考えられます。海外専門サイトでスパイキング行為から身を守る方法として推奨されている対策には、たとえば下記のものがあります」(前同)
- 飲み物を放置したままその場を離れない
- 飲み物は自分でつくる。ないしは飲み物がつくられる様子を監視する
- 店では信頼できる友人とペアになり、異物が混入されないように監視する
- セキュリティロック付きの特殊なボトルストッパーを活用する
これらを一般的な職場にあてはめると、開封済みのペットボトルをデスクなどに置いたまま離席しない、飲みかけのものを給湯室の冷蔵庫などに保存しない、他人から提供されたドリンクや手作りの飲み物は一切飲まないようにする、といった形になるか。
ただ、同僚を信頼できないというのは精神的にかなり厳しそうだ。さらに「外食しないという思い切った対策も有効です」とのことだが、記者の場合、外食を封じられたら飢え死には避けられそうにない。
折しも今日19日、「日本版DBS」制度を導入するための法律が国会で成立した。子どもに接する仕事に就く人間に性犯罪歴がないかを確認するための仕組みだ。だが、そもそも飲み物への尿や体液混入が「性犯罪」にあたらないとすれば、その実効性には疑問符が付く。「エッチなのはダメ! 死刑!!」という国民の不安の声は政府に届くのか、今後の動向が注目される。