話し上手、聞き上手の販売員は主導権を握ることができます。それには、「とあるフレーズ」をうまく活用することが大切なのだそうですが…。無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、そのフレーズの効果について紹介しています。
「そういえば」の重要さ
接客をしていてお客様との会話が盛り上がる時。
これはとてもありがたいことですが、一方で困る場面になることもあります。
商品販売とは関係ない話が多くなり、聞き役に徹しなければならないような場面になると、どうしても時間が取られてしまいがちですよね。
時間に余裕がある時ならばそれでもまだ良いとは思いますが、他のお客様対応をしなければならないなど、そうもいかない時はやはり困ります。
こういう時の会話の流れの作り方として、「そういえば」というフレーズはとても役に立ちます。
お客様がたくさんお話をしてくれていること自体はありがたいものの、話題を変えないと終わりそうもない時に「そういえば」で話題を切り替えるやり方です。
たとえば、「これこれこういうことがあって…」と話が続きそうならば、「それは大変でしたね。そういえば…」と話題を切り替えていくわけです。
あまりに急に話題を転換してしまうとそれはそれで切り上げた感が出ますからうまく使う必要はありますが、このフレーズはとても効果的です。
「そういえば」を使って話題を切り替えるやり方の何が良いかというと、主導権を握れるという点です。
「そういえば私もこんなことがあって」と、今話している話題に少し繋がるような話題の切り替え方をするとします。
これだと一見、同じ話題になっていて結局話は終わらないように感じますよね。
でも、
・『お客様が主導権を持って話している』状況と、
・『自分が主導権を持って話している』状況とでは、大きく違うのです。
前者はお客様きっかけでしか話を終えることが難しいのですが、後者は自分きっかけで話を終えることがしやすくなります。
自分がキリの良いところまで話して、「今日はありがとうございました」と接客を終える流れが作りやすいのです。
お客様に主導権があるとなかなかこういう終わり方はできません。
「そういえば」をうまく活用して主導権を握る会話は、接客業としてはぜひ身につけておきたいワザの一つと言えるかもしれません。
それこそ聞き上手な人ほど主導権を握れるようにしておかないと、いつまでも話を聞くばかりの時間に支配されかねませんから。
今日の質問&トレーニングです。
1)「そういえば」を使って会話の主導権を握るためには、どのようなタイミングで使えば良いですか?
2)実際にスタッフ同士でトレーニングとして会話をしてみて、「そういえば」で違和感なく切り替える練習をしてみましょう。
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