最新のフォトリソグラフィーは極紫外線(EUV)を使用しているが、この光の波長は13.5ナノメートルに過ぎない。現在、この技術で業界は3 ナノ級の回競競争に突入している。 3ナノメートルは空気分子間の距離に相当するほど想像を絶する小さいサイズだ(空気分子というものは存在しないが空気を構成している窒素分子や酸素分子のことをここでは象徴的に空気分子といっている)。
さらに驚くべきことに、我々の周りのハードディスクにもこのサイズが適用されるという事実。ハードディスクは円盤状のディスクが回転すると、その上に磁場を形成するヘッドが空気の上に浮いて作動する。この微細な隙間を「飛行高度(flying height)」と呼ぶ。最新のハードディスクは、この高さがわずか 3.8 ナノメートルだ。空気分子の間からヘッドが飛んでいる格好だ。
今年の最も熱い経済ニュースは、人工知能とIT革命をリードする企業の株価だった。世界最上位圏の会社一つの時価総額は、韓国のすべての企業の株価を合わせたものより大きい。このように、私たちは企業の価値を貨幣で評価して驚くのだが、企業の技術水準を表す数字がどのような意味であるかは分からない場合が多い。分子間の距離とは、人間が体感できる範囲を超えるからだ。
ところが、この数字があまりにも非現実的だという事実から、韓国企業が迎えた挑戦がどれほど容易ではないかが分かるというもの。一寸の隙も許されないこの競争は、最近のことではなく、かなり昔に始まった印刷術と知識革命から始まっているわけだ。その結果、文明が変貌し今やこの厳しく困難な競争に韓国経済の相当部分が巻き込まれていることに注目する必要がある。[朝鮮日報参照]
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