台湾でデジタル大臣をつとめて話題となった、オードリー・タン氏。彼女が「睡眠時間を必ず8時間は確保する」という記事を読んだ人気コンサルの永江一石さんは、自身のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の中で、そのニュース記事を見て、改めて睡眠の重要性と、寝不足が「うつ病」につながっている事実を紹介しています。
今週の気になるニュース:オードリー・タン氏実践「睡眠記憶法」の超合理性
このニュースを読んでまず気付いたのは、記事内でオードリー氏を「彼女」と表現していることです。LGBTを公にしている方を大臣に登用できる台湾の懐の深さには本当に感心させられます。残念ながら、日本ではまだそこまでの多様性は受け入れられていないでしょう。
台湾について特に印象的だったのはコロナ対応です。2022年3月には規制を全面解除し、日本より1年も早く開国を決断しました。高齢者の死亡率は日本より高かったものの、現実を直視した決断ができた。これこそが台湾の強みだと思います。このような進歩的な考え方があってこそ、オードリー・タン氏のような革新的な人材が活躍できるのでしょう。
またタン氏は多忙な中でも8時間の睡眠を確保しているとのことですが、わたしも賛成です。わたし自身、毎日必ず8時間程度の睡眠を取るようにしているのですが、なぜかというと脳は2時間ごとに「レム睡眠」というリブート作業を行うから。これはパソコンを定期的に再起動して動きをスムーズにするのと同じ仕組みですね。
ここで強調しておきたいのが不眠についてです。最近、夜に眠れないと感じている方は要注意で、実は不眠はうつ病の初期症状であることが多いんです。日本では「恥ずかしい」といって精神科受診を躊躇する方が多いのですが、本当にもったいない。受診が早ければ早いほど、回復への道も開かれるんです。
わたしの仕事仲間にも昔不眠を訴えていた人がいて、精神科受診をアドバイスしたところ、初期のうつ病と診断されました。今では適切な治療を受けてすっかり回復し、今でも会うたびに感謝されています。
読者の皆さまも、もし身近な人が「最近よく眠れない」と言っていたら、精神科や心療内科の受診をすすめてあげてください。決して恥ずかしいことではなく、病気の早期発見・早期治療は大切な人を支える第一歩になるはずだと思います。
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image by: Pablo Ojangurem [CC BY-SA](オードリー・タン(唐鳳)氏(2016))