8日に公開された綾瀬はるか(39)主演の映画『ルート29』が集客に大苦戦。あまりの“大コケ”ぶりに芸能関係者から心配の声が上がっているようです。綾瀬は本作で「他人と交わらない、心に暗い影を抱える清掃員」という難しい役にチャレンジしていますが、「ファンが見たかった綾瀬」はもっとセクシーで明るい彼女だったのかも?芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。
綾瀬はるか主演『ルート29』は客席ガラガラ…
主演の綾瀬はるかが今までに演じたことのないような役柄にチャレンジし、『東京国際映画祭』にも出品された『ルート29』の観客動員数が伸びてきません。
私もそんな話を耳にして、平日の昼間でしたが上映館を覗いてきたのですが、興行関係者の嘆きが聞こえてくるような寂しい状況が確認できました。
東京国際のレッドカーペットを歩く黒のロングドレス姿の綾瀬が、まるで蜃気楼のようにも感じてしまいます。
興行収入や観客動員数を調べていた私が驚いたのは、この作品が初登場でもランキングのトップ10圏外だったことに合わせ、同じ公開日で初登場の、元『日向坂46』渡邉美穂が初主演の『あたしの!』のランキングが『ルート29』の上をいく第8位にランキングしていたことでした。
『あたしの!』は、『ヒロイン失格』や『センセイ君主』をヒットさせた人気漫画家・幸田もも子原作の実写版で、渡邉他『INI』木村柾哉や『M!LK』山中柔太朗といったアイドルたちが出演しているとあって、公開前からある程度の集客数は想定されていました。
ですが、さすがに『義母と娘のブルース』『天国と地獄~サイコな2人~』の綾瀬が、女優としてのキャリアも浅く15歳も下の渡邉に負けるとは、到底想像もできませんでした。
しかも『あたしの!』の方が、『ルート29』より上映館が少なかったのに…です。
映画のプロモーションで綾瀬が出演したバラエティ番組の視聴率は、軒並み前週を上回る結果だったのですが、残念ながらそれは観客動員数には響いてこなかったということになります。
綾瀬はるかに観客は何を求めているか?
綾瀬の作品の中で私が印象深いのは、2017年10月期のドラマ『奥様は、取り扱い注意』です。
何度となく撮影現場にも立ち会い、ロケに潜入取材もした私は、その空気感を今でも憶えています。
共演者は芸能界のスキャンダル・メーカー、広末涼子と、元CM女王の本田翼で、収録中に綾瀬が「バッサー!」「バッサー!」と本田をいじっていたのを、少しだけ意外に感じたことを思い出します。
そしてそんなチャカチャカした2人を、遠くで微笑みながら見ているのが広末だったことも。
綾瀬演じる新米主婦が、実は元特殊工作員だったというこのドラマは、夫役の西島秀俊も評判良く、平均視聴率も12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、約3年半後の映画化にも繋がりました。
今回の綾瀬は、妖艶なエッチ要素と笑顔が足りなかった!?
かたや今回の『ルート29』で綾瀬は、他人と交わらない、心に暗い影を抱える清掃員役を演じています。
清掃員役といえば、私はすぐに、今年のアカデミー賞でレッドカーペットを歩いた役所広司の『PERFECT DAYS』を思い浮かべてしまいますが、もし綾瀬側のスタッフがこの役所を意識していたとするならば、申し訳ありませんが大きな勘違いだったような気がします。
あの役所が醸し出す重厚感と、人生の“年輪”を静かに見せる演技力を綾瀬に求めるには、まだちょっと彼女が若過ぎたのかもしれません。
『海に眠るダイヤモンド』の宮本信子の“域”に達するには、まだもう少し時間がかかるような気が、個人的にはしてしまいます。
ひとつ私が思うのは、(私個人としてもそうですが)観客はやっぱりアクション・シーンも果敢にこなし、それでいて妖艶さも見せる笑顔の綾瀬を見るのが好きなんじゃないか、ということです。
チャレンジはチャレンジとして、次回作では『奥様は~』や『義母~』、『天国と地獄~』『リボルバー・リリー』で見せたような綾瀬を再び…なんて期待してしまいます。
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プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
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image by:Georges Biard, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons