プーチンの狂気。“露を集団攻撃”するNATOを「核ミサイル報復」のターゲットに据える“最凶の皇帝”

 

トランプは世界の安定に寄与するつもりはあるのか

来年1月にアメリカにおいてトランプ新政権が誕生しますが、果たしてトランプ氏のアメリカに包括的かつ一貫した戦略と絶対的な影響力を世界に及ぼし、安定に寄与するつもりがあるのか?

「私が大統領に就任したら、24時間以内にウクライナの戦争を終わらせる」

「中東の安定も私がもたらすことになるだろう」

その具体的な内容は分かりませんが、自信満々にアピールしたトランプ氏。

ウクライナについては、どのような形であったとしても停戦に漕ぎつけようとするのでしょうが、いろいろな情報をもとに分析すると、その後始末にアメリカのプレゼンスはなく(『アメリカは軍隊・部隊をウクライナに派遣することは絶対にない』そうです)、安全保障を含む軍事的なプレゼンスは欧州各国に押し付け(欧州各国の中から任意で駐留軍を組織するらしい)、経済的な復興は日本をはじめとする同盟国からの資金・技術の提供を命じることになる(すでに日本主催で復興会議があったような)のだと思われます。

中東においても、自身は直接的な関心がないとのことなので、停戦と和平を実現したとアピールすることが終わったら、恐らくサウジアラビア王国などに働きかけて、中東の安定はよろしく、といったように押し付けることになるのでしょう。

それぞれの地域のリーダー格に調整役を託し、全体のオーケストレーションをアメリカがするというような体制ならばうまく行くのかもしれませんが、そのためには、繰り返し触れているように【一貫した戦略と覚悟、そしてコミットメントが必要】ですが、実際にはどうでしょうか?

個人的には大きな期待と希望を抱くとともに、諦めの感情も抱きながら、淡々とお仕事に励みたいと考えております。

しかし、まあ、バイデン大統領、最後に余計なことをしてくれたなあ…。

以上、今週の国際情勢の裏側のコラムでした。

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