著者には小学生の孫がいるので、時々、時間の空いた時に理科の話をすることがある。
小学校でも最近では科学的なことを教えていて、子供の考えることの正確さに驚くこともある。ところが、せっかく真剣に考えている小学生なのに、政府が政策の関係で、誤った科学の知識を小学生に問題として出していて、政策としては合っているが、科学としては間違っている回答をしている場合が多い。
特に環境の問題では、リサイクルにしても、ダイオキシンにしても、間違ったことをずいぶん長い間、子供に教えてきている。義務教育の理科の先生は教えていることが間違っていることを知っているけれども、それを指摘すると勤務評定が悪くなるので指摘ができない状態にある。
これは大学の先生もそうで国の政策に合わない科学の研究には研究費が出ない。研究費が出ないということは先生自身の研究もできないけれども、工学や理学部などでは、学生の研究ができないので、――(この記事は約12分で読めます ※4,487文字)
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