(6)高城剛が今年ハマった本たち
読者から質問
30歳男です。年末年始、時間があるので読書をしようと思っています。高城さんが、今年1番面白いと思った本、1番最近読んだ本、30歳の時の自分に勧めたい本を、それぞれ教えてください!ジャンル、洋書、自著問いません。よろしくお願いします!
高城氏の回答
羅列しますが、 ・「Nexus: A Brief History of Information Networks from the Stone Age to AI」
ご存知ハラリの新刊ですけど、内容はさておいてもなにが驚いたかって、英語版より早く中国語版が出版されたことです。日本は半年遅れ。このタイミングが時代を象徴していると思いました。これが、「1番最近読んだ本」です。
また、「今年1番面白いと思った本」は、ジャンルによって違いまして、 ・「Get the Picture: A Mind-Bending Journey among the Inspired Artists and Obsessive Art Fiends Who Taught Me How to See」
こちらはジャーナリストのビアンカ・ボスカーが、アート界の深層に迫るため、グッゲンハイム美術館の警備員として働いたり、ギャラリーでインターンとしてキャンバスを張ったり、パフォーマンスアーティストの作品に参加したりして、アートの価値がどのように決定されるか探った一冊です。
・「Smoke and Ashes: Opium’s Hidden Histories.」
麻薬取引が自由市場資本主義とグローバリゼーションにどのような影響を与えたかを検証した本で、アヘンは一見無害な植物に見えますが、その歴史は利益と権力の物語であると論じたのは慧眼です。
同じようなカテゴリーだと
・「Fentanyl Nation: Toxic Politics and America’s Failed War on Drugs」も米国の現在を語るのに欠かせない一冊です。この本は、先日ポートランドにある世界最大の独立系書店「パウエルズ」の店頭で見つけました。
・「Born to Rule: The Making and Remaking of the British Elite」
2人の英国人学者が、19世紀以降エリートがどのように変化し、より賢くなり、より一般市民らしく振る舞うようになったかを説明し、現代の社会システムを読み解く一助になる本です。
・「The Catalyst: rna and the Quest to Unlock Life’s Deepest Secrets」
健康系では、これ。RNAは、おそらく最も重要な分子であると、ノーベル賞受賞化学者が生命の起源におけるRNAの役割と医療への応用について探求するポストワクチン時代の一冊だと思います。
・「Reentry: SpaceX, Elon Musk and the Reusable Rockets that Launched a Second Space Age」
話題のイーロン・マスクとロケット関連では、これでしょうね。また、「30歳の時の自分に勧めたい本」なんかありません。年に1000冊読め!だと思いますね。









