「株式市場」と聞けば、「知識がないとできなさそう」「お金がかかりそう」といった、少し難しいイメージが持たれがちですが、最近ではより手の出しやすいものになってきているようです。メルマガ『鈴木傾城の「フルインベスト」メルマガ編』の著者である鈴木傾城さんは、「株式市場は“何も持っていない人”こそ価値のある場所だ」と自身のメルマガで解説。一体どのような変化が株式市場に起きているのでしょうか?
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:「何も持っていない人」こそ、株式市場は利用する価値がある場所でもある
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「何も持っていない人」でもチャンスが掴める世界
「何も持っていない人」は、永久に経済的な問題から逃れられないと考える人は多い。その考えかたは間違っていると思う。
社会的に重要とは思われておらず、経済的にも恵まれておらず、学歴も人脈もなく、切れる頭脳も、物理的な資源も、飛び抜けた才能も欠いている人であっても、チャンスはつかめる。
もちろん、「何も持っていない人」は、経済力や知識、影響力を持つ人たちに比べて圧倒的に不利だ。それでも、手の施しようがないわけではない。
「何も持っていない人」が、巨大な相手を出し抜ける機会が豊富にあると思ったのが、私にとっては株式市場だった。株式市場は国籍や学歴、経済力の有無を問わず、誰もが参加することができる。
少額の資金でもはじめられ、同じ公開情報にアクセスできる。そして、継続心と忍耐力があれば、ヘッジファンドや機関投資家などの「巨大な相手」を出し抜くこともできる。
株式市場にはさまざまな機会《チャンス》が存在する。
新しい会社に投資したり、市場の上下動を利用して短期で利益を得たり、長い目で見て成長する企業に賭けたりできる。複利を味方にすることもできるし、運用資産が大きくなると配当で安定した収入を得ることもできる。
重要なのは、これらの機会は、特別なコネがなくても、立派な学歴がなくても、巨大な資金がなくても、誰にでも開かれていることだ。つまり、株式市場は「無から有を生み出す」可能性を秘めた場所でもある。
自分の頭で考えて利益を積み上げていけば、最終的には自分が想像しなかったくらいの金額を手に入れることも可能だ。絶対にそうなる確約はできないが、チャンスをつかむ可能性は100%ある。
驚くほど少額からはじめられるのが株式投資
「何も持っていない人」でも戦うことができる。それが株式市場の本質的な魅力であり、多くの人を惹きつける理由である。「何も持っていない人」こそ、株式市場は利用する価値がある。
利用しないと損だ。そもそも、私自身も株式市場があるから、仕事もしないでも困窮もせずにぶらぶらと生きていられる。
私は人生のほとんどを、たいした仕事をすることもなく生きてきたし、そもそも協調性もないので組織で働けないタイプの性格なのだが、それでも株式市場は私を拒絶することはなかった。拒絶どころか、株式市場は大きな恵みすらも与えてくれる。
株式投資は今の時代、その気になったら驚くほど少額からはじめられる。それこそ、100円単位で買うことができるようなシステムもある。
以前、検証のために日興フロッギーという株式サービスに契約したのだが、そこでは単元単位どころか金額単位で株式を買うことができて、それが100円単位なのだ。検証だったのでコロナショックのときにTOPIXを買って放置していたのだが、今見ると80%近い値上がりになっていた。
かつては、100円どころか、100万円近くのまとまった資金がなければ株式を買えないケースが多かった。
私が日本株を激しく売買していたのは1980年代だが、その頃は1,000株単位になっている銘柄が多くて、欲しい銘柄が100万円近くするのも普通だった。そのため、新たに買いたい銘柄があったら持っている銘柄を売るしかなく、それもあって激しい売買をしていた。
それに比べると、今は「まだ何も持たない人」にとっては、天国みたいな環境であると言える。膨大な資産や強力な後ろ盾を持たなくても、コツコツと小さな資金で市場に参加することができるのは幸せ以外の何ものでもない。
おまけに、インターネットというインフラで情報の平等性もかつてないほど高くなった。もちろん、絶対的な意味での「情報の平等」は存在しない。それでも、多くの企業情報や経済統計データは、インターネットを通じて誰でもアクセス可能だ。
「出会い系アプリを使いまくってる」の意味
私はたまに顔見知りの誰かに「出会い系アプリを使いまくってる」と冗談を言うことがある。相手がびっくりするのを見て「私が使っているのは異性と会う出会い系アプリじゃなくて、株式を買いたいときに売りたい人とマッチングしてくれる出会い系アプリですよ」と言う。
株を売買するのは、かつては対面や電話が普通だったが、今ではサイトやアプリを使うのが当たり前だ。ネットで株式を売買するというのは、まさに売り手と買い手を結びつけるマッチングである。
ネットは一瞬でその株式のマッチングをやってのける。証券会社が用意した専用サイトやアプリは、まさに「株式の世界の出会い系」と言える。
株式市場が優れているのは、このマッチングのプロセスが法律や規制によってルールが整備されており、大きな機関投資家であっても個人投資家であっても、同じ板情報や価格帯において取引をおこなうことができる点だ。
投資家は当たり前だと思っているが、超巨大な機関投資家であろうが100円単位の超個口投資家であろうが、同じルールで取引をおこなえる株式市場の平等性を感謝したほうがいい。
莫大な資金を動かす者にはそれなりの優位はあるものの、極端に不公平なルールは排除されるよう努められている。これほど平等な世界はない。
そして、もっと素晴らしいのは、ーーー。(『鈴木傾城の「フルインベスト」メルマガ編』2025年2月2日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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