自分の部下が、そのまた部下の人間に対して厳しい指導ができず売上が低迷している、どうしたらいいのか?そんなお悩みが世界的なコンサルティング会社マッキンゼーにも勤めていた赤羽雄二さんのもとに届きました。赤羽さんはご自身のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』の中で、大変よくあるケースだとして、解決策を提案しています。
部下が彼の部下に対して厳しい指導ができず、売上が低迷しています。
Question
中堅商社の営業部課長です。部下の主任が3人いるのですが、そのうちの一人が部下に対して厳しい指導ができず、売上が低迷しています。彼の下には部下が5名います。何度となく注意はしていますし、返事はいいのですが、あまり改善されません。月ごとの必達目標を設定していますが、週次で進捗フォローをするように言っても、時間がなくていつもおざなりのようです。できているときも、突っ込みが甘く、なあなあで終わっています。マイクロマネジメントをするなと言われて育ったので、これ以上どうやって彼に改善してもらえばいいのかわからなくなってしまいました。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。大変よくあるケースです。
その部下の方には、月次の必達目標を達成するため、自身の部下の進捗確認を週次ですべきこと、遅れがあったらどう助けるかが大事であることを改めて強調します。
さらに、「部下に結果を出させなければ上司としては失格である」ということは言われていますでしょうか。ただ言うだけではなく、
ビジョン提示・合意 → 達成方針提示・合意 → アクション提示・合意 → タスク提示・合意 → 週次のKPI進捗確認会議での問題把握・解決 → 普段からのアクティブリスニング
を実行するのが上司の役目であることを改めて確認します。さらに、KPI設定のしかた、週次進捗確認のしかたなど、フォローのしかたなど、各ステップの具体的行動、説明のしかたを伝え、理解を確認してください。
マイクロマネジメントについては、気にしなくていいです。マイクロマネジメントになるほどの時間はなかなか取れないはずです。その問題よりも、マネジメントしない問題のほうがよほど大きいです。
ただ、大事なことは上にも書いたアクティブリスニングで、週次で進捗確認、ギャップ解消をするためにはそれなりに厳しい現状把握と解決策立案が必要で、できない部下にとっては結構なプレッシャーになります。
したがって、普段から話をよく聞くとか、月1回は20分でもいいので、1on1で全部話を聞くとかが必要ですね。それによって信頼預金を蓄え、信頼のもとで指示をすることができ、上司としてのリーダーシップが発揮できます。
理解もしていないし、言動も不十分でしょうから、きめ細かく伝え、体現できるようにコーチングしてあげてください。
これはマイクロマネジメントではありません。
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