トランプとゼレンスキー「交渉決裂」で迎えた大きな転換点。もはや戻らない世界秩序の中で日本はどう生き残るべきか?

 

気兼ねなく台湾を取りにいくことが可能になる中国

中国に高関税などを掛けても、中国はそれ以上の関税や非関税障壁やグローバルサウス全体に対米貿易を阻害するような施策を打つことになる。敵対国は、すでに制裁がされていたり、米国の大統領にトランプ氏になるとの準備をして、米国への貿易を減らしていたりで、ディールの成功は難しい。

そして、米国は対中関税をさらに10%ト引き上げるとし、平均関税率は20%弱から40%弱に上昇することになる。しかし、中国は交渉を持ちかけるが、報復関税などで対抗する政策を打つ。

しかし、この中国への関税は、コモディティ製品価格の上昇になる。また、中国企業はASEAN諸国での生産にシフトしている。

中国は、米国からの貿易もなくなり、米国に気兼ねなく、台湾を取り西太平洋に出ていくことができるようになる。米国との対決を覚悟することができる。

米国はロシアを味方にして、中国包囲網を作るしかないことになる。西太平洋や豪州、ニュージーランドを守るために、米国だけでは、中国に負ける可能性があるからだ。勿論、日本も必要である。

しかし、トランプ氏は、戦争を起こすことは望まない。米国の今の財政で戦費が出せないので、中国とのディールを行うことになるが、良い結果にはならない。

米国の没落が確定するし、台湾も見殺しだ。日本と欧州でどうできるかだ。難しいことになる。

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