仕事がデキる部下を昇進させて、部下を5人つけたとたんに成果が見えなくなりました……そんなお悩みが世界的なコンサルティング会社マッキンゼーにも勤めていた赤羽雄二さんのもとに届きました。赤羽さんはご自身のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』の中で「よくあるケースだ」として、部下マネジメントが苦手な人への対策を紹介しています。
仕事ができる部下を昇進させ、部下を5人つけたら突然動きが悪くなりました
Question
中途入社7年、仕事ができる部下を昇進させ、部下を5人つけました。上層部の期待は大きかったのですが、意外なことに成果がちっとも見えてこないし、メンバーからはノイズが出るようになってしまいました。一人でやっていたときは目覚ましい活躍だったのですが、そういえば、彼は部下を持ったことがありませんでした。部下を持つような状況も何度かあったのですが、いろいろ理由をつけて避けていたことを思い出しました。理由はわかりませんが、部下マネジメントがとんでもなくストレスのようです。すぐ降格することもできず、どういう手が打てるでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。よくあるケースですね。
一人だとすごく仕事ができるが、部下ができた途端、別人のように動きが悪くなるケースです。
これまで部下を持つ状況を何度か回避していたのは、本人が苦手意識があり、うまくやってきたのだろうと思います。
なぜそこまで苦手意識があるかはわかりませんが、多分、親との関係に何か問題があり、愛着障害傾向が強いのだろうと思います。
部下というものに関して何か特別の苦手意識を持っています。
こういう場合、まずは本人の気持ちをできるだけ聞きます。アクティブリスニングが大切です。本人はかなり気に病んでいますので、いっさい咎めることなくすべて受けとめてあげる必要があります。
話を聞いていく中で何が苦手なのか、嫌なのか、本当のところどうなのかがだんだん浮かびあがってきます。
部下なんか足手まといだと思っているのか、スキルが低いと思っているのか、部下なんかどうせやる気がないんだと思っているのか、何か学生時代か前職などでひどい思いをしたのか、そのへんを探っていきます。
必ず理由があるはずですので、あせらず、圧をかけずに話を聞いていきます。
アクティブリスニングがスムーズにできれば、理由が見えてきます。そこで早わかりして「これが原因だ。こうしよう」というと、せっかく開いた貝が閉じてしまいます。
まずは共感して相手を安心させてあげることが第一歩。
それができたら、相手に話させてあげて、悩みを全部はき出してもらいます。話をしっかりと聞いて受けとめてもらえば、誰でも何歩も前進します。
そうなると、いつのまにか部下への苦手意識も軽減していきます。
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