エンタープライズ市場とAI~これから起きる変化5つ
先日、知り合いから、とあるAIカンファレンスで、エンタープライズ市場とAIについて講演をして欲しいと頼まれました。話す角度は色々とありますが、ざっくりと思いついたのは、以下の5つのポイントです。
(1)ローカルAIの時代
このメルマガでも何度も触れていますが、MicrosoftのPhi-4に代表されるような、オープンソースなSLM(小規模言語モデル)の能力が、LLM(大規模言語モデル)並みに上昇した結果、特にエンタープライズ市場においては、クラウド上のAIサービスではなく、パソコンもしくは社内のAIサーバーにオープンソースなSLMを走らせるのが主流になると私は見ています。
一番分かりやすい理由は、社外秘の、もしくは、顧客のプライバシーに関わるデータをクラウド上のAIサービスに渡して処理するのはリスクが高すぎるため、というものですが、実は、実質的に推論のコストがゼロになる点が、ビジネス面ではとても大きな意味を持ちます。
当初と比べて安くなったとはいえ、クラウド・サービスは基本的に従量課金であるため、アプリケーションもそれを意識した設計にせざるを得ません。しかし、自社のパソコン・サーバーで推論を走らせることにより、実質的な価格がゼロになるのであれば、極端な話、顧客からの注文が入るたびに、オペレーターのキーストローク1つごと、カメラが捉える映像の1フレームごとに推論を走らせることが可能になり、これまでの従量課金を前提としたものとは根本的に異なる設計のアプリやAIエージェントを作ることが現実的になります。
この変化は、アプリケーションの設計上、「パラダイム・シフト」と呼んで良いほど大きな変化であるため、私たちはまだ――
(本記事は『週刊 Life is beautiful』2025年3月18日号を一部抜粋・再構成したものです。この続きはメルマガをご購読のうえお楽しみください。初月無料です ※「エンタープライズ市場とAI」約5000字、メルマガ全体約2.2万字)
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