“すき家のヤバい真実”がSNSで急拡散も…「ネズミ混入は中国の工作」とする陰謀論に多くの人々が仰天する理由

2025.03.31
by 東山ドレミ
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一時閉店に追い込まれた「すき家」は実は被害者で、外国勢力の工作によって商品にネズミやゴキブリを混入されたのだ――とする説がネット上を駆けめぐっている。国産米にこだわる愛国牛丼チェーンが中国に狙われた、というのだが、実際はどうなのか?

「すき家」は攻撃されている!? アルピニストの野口氏も持論

大手牛丼チェーンの「すき家」で、商品にネズミやゴキブリなどの異物混入が相次いでいる問題。

「すき家」は、きょう31日9時から来月4日9時まで、ショッピングセンター内などの一部店舗を除く全店を一時閉店して害虫・害獣対策を行うとしているが、消費者から不安の声が多数あがっているのは周知のとおりだ。

ただその一方、動画サイトやSNSでは、人々の不安を打ち消すかのように、ある真偽不明の“異説”が急拡散している。

それによると、実は「すき家」は“被害者”で、“外国勢力にハメられた”可能性がある――というのだ。実際のところはどうなのか?ネットメディア編集デスクが説明する。

「味噌汁にネズミが混入したのが1月21日で、テイクアウト商品にゴキブリが混入したのが今月28日。飲食店としては致命的な“N”と“G”が連続したことで、≪ネズミは味噌汁などの熱を嫌う。常識では考えられない≫≪すき家が攻撃を受けているのでは?≫といった見方が急浮上しました」(ネットメディア編集デスク)

この流れに反応したのが、7大陸最高峰を世界最年少で登頂したアルピニストの野口健氏(51)だ。野口氏は31日にXを更新し、

「ホンマかいな???と感じている人、多いのではないでしょうか。普通に考えて仮に本当にネズミが厨房の鍋の中に入っていたら、店員さんがお皿に移す時に気がつくでしょうに。意図的にやった行為なら話は別ですが。いずれにせよ何かしらかの意図を感じてしまう。そういえば以前、中国の餃子工場で毒を入れた人がいて事件になりましたね。その手の話なのか?客側による嫌がらせ的な犯行なのか? 分かりませんが、確かに何か臭う気がしますね…」

と持論を展開した。

“すき家の真実”は、陰謀論の域を出ない与太話

野口氏ほどの著名人も疑っているとなると、やはり「すき家」は本当に、中国などの外国勢力から攻撃を受けているのだろうか。

「それはどうでしょうか…。野口さんは前後の話をご存じないのかもしれません。経緯を振り返ると、まずネズミ入り味噌汁の画像がSNSに出回り、被害者が箸ではなくスプーンのようなものでネズミをすくっている点が注目されました。そこから“味噌汁を箸で食べていない⇒日本人ではないのでは?⇒外国人による嫌がらせかもしれない⇒中国人による攻撃に違いない”と、噂がどんどんエスカレートしていったのです。現在は、≪『すき家』は国産米にこだわる愛国チェーン店で、だから中国から攻撃を受けているんだ!≫という壮大なストーリーに発展しています。ただ、これを積極的に拡散しているのは、いわゆるエセ保守と呼ばれる人々が中心のようで、あくまで陰謀論の域を出ない与太話と捉えるべきだと思います」(前出のネットメディア編集デスク)

理由は不明ながら、なぜか日本保守党界隈との親和性が極めて高い“すき家陰謀論”。これを与太話と言い切れる理由は他にもある。(次ページに続く)

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