中島聡の回答「まさにAIで解決すべき課題。もしも私が作るなら…」
【回答】
まさにこれこそ、忍耐強くて、24時間いつでも返事をくれて、かつ、人間の教師よりも圧倒的に安いAIにしか解決できない問題だと思います。
実験したければ、ChatGPTのAdvanced Voiceモードを是非とも試してください(月額20ドルのPlus会員になる必要があると思います)。忍耐強く、どんな質問にでも答えてくれます。適切なプロンプトを与えていないので、どんな話題にでも引っ張っていけてしまうのが難点です。
私が今、作るのであれば、OpenAIのRealtime APIを使い、まずはプロンプトだけを工夫してプロトタイプを作ってみます。それだけでも「今のLLMにはこんなことまでできるのか!」と多くの人が驚くレベルまで作れると思います。
しかし、実際に教育の現場で使うとなれば、プロンプトの工夫だけでは不十分なので、そこに色々な工夫を加えるだろうと思いますが、実際に作ってみないと何とも言えない部分がたくさんあります(これがまさに、ウォーターフォール型では良いソフトウェアを開発できない理由です)。
たぶん、生徒とAI教師の会話を横からモニタリングして、脱線しないように適宜システムプロンプトを追加するような仕組みが必要だと思います。
(本記事は『週刊 Life is beautiful』2025年5月6日号を一部抜粋・再構成したものです。「各国のEV化のスピード」「米中AI競争」「AI-native スタートアップ(2)」「生成出来なくなってしまったジブリ風画像」「Googleのジレンマ」の各記事や、読者質問コーナー(今週は14名の質問に回答)などメルマガ全文はご購読のうえお楽しみください。初月無料です ※メルマガ全体約2万字)
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