立川小学校襲撃事件の新情報。探偵が関係者から入手した「校内放送」「酩酊した輩」「アポ無し」緊迫の一部始終

 

暴力でいじめ問題の解決を謳う無責任な団体も

いじめの対応なんて簡単だとか、基準のない自己流でどうにでもなると主張する無責任な人や団体はある。

いくつもの団体や人に会ったが、印象深いのは空手道場で、道場主がいじめ対応を手広くやっているということであった。人の紹介でもあり、時間を作って訪問したが、話を聞いて愕然とした。彼は暴力を推奨し、力によって制すればいいという考えの持ち主であったのだ。

紹介者は、私が探偵であり、裏の世界や夜の街等で生きているというイメージのみで「彼と似ている」と言ったが、それは、職業差別である。

暴力は暴力しか生みださない。ヤンキー漫画やバイオレンス的な映画は、その世界であるから成り立つのであり、世間一般では成り立たないのである。

結局私は話しを聞かされ、持論の武勇伝を展開する道場主の話が長いので、時間の無駄と思い、早々に退散させてもらった。説得しても良いが、彼を更生させる義務は私にはなく、時間は無駄以外のなにものでもないわけだ。

実際、彼の団体はほとんど活動実績がなく、自己流の考えを披露したのだとわかったが、それこそ危険であると思ったわけだ。

「いじめ探偵」が講演会や研修の際に常々訴えていること

学校の安全は絶対的でなければならない。私も親の身であるから、これは何よりも重要だ。池田小のような悲しい事件は絶対に起きてはならないのだ。

そこで私は、様々な講演会や研修講師の際、素人の浅知恵ながら、「各校に交番」を設置したらどうだろうと言っている。校舎の敷地を少し削って校門や裏門あたりに、警察の交番を作ってしまう。

そうすれば、まず不審者は近づこうとは思わないだろうし、保護者も先生も児童生徒も安心ではないだろうか。

現在の学校は、少子化の影響で空き教室も多い、そしていま改装したりする学校の仕様は、後に老人ホームなど高齢者施設になるように設計されている。廊下が広く、バリアフリー構造になっているのはそのためだ。

しかし、この提案はだいたい鼻で笑われて終わる。あんた面白いねってなもんだ。

色々な縦割り社会の中で、私はどうやら社会理解が足りない提案をしたようなのだ。

事件を受け、こどもたちに直接の被害が無かった事は、不幸中の幸いであるといえようが、精神的被害は必ずある。大人社会は今一度、こどもたちの安全と学校の安全について深く考え、実行できる政治を選ぶ時ではないかと思うのだ。

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