投資した会社が稼いで分け前の一部を振り込んでくれる
私はただ、株を買い続けていた。それだけだ。若い頃は激しく売買していたのだが、そんな馬鹿なことをしないで、きちんとした高配当株・高配当ETFをずっと保有しておけば、もっと金持ちになっていただろう。
日本でアメリカ株を普通に買えるようになったのは、ネット証券が台頭するようになった2000年代の初め頃からなのだが、もし、その頃から「配当株投資・高配当ETF」に絞って買っていたら、定期的に入ってくるカネはもっと増えていたはずだ。
いろいろ回り道をし過ぎたかもしれない。だが、それでも株を買い、保有し続けたので、その配当が私の野良犬的な生きかたを支えてくれるようになっていた。すなわち、株式の配当収入が私の定期的な固定収入となっていった。
株には売買益(キャピタルゲイン)と配当益(インカムゲイン)がある。私もそうだが、若いうちはキャピタルゲインを追い求める傾向が強い。しかし、年齢がいって定期収入が欲しいとか、FIREで若くして引退したいとか、もう働きたくないとかなってくると、インカムゲインのほうを拡充したくなってくる。
このインカムゲインこそが、働かなくても定期的にカネが入ってくる状態を作り出す元になるものだ。配当株投資は株価変動の波に一喜一憂する投資とは違い、とにかく「安定した現金収入を実現する」ためのものだ。
適切な銘柄を長期保有すれば、毎月あるいは四半期ごとに自動的に配当金という報酬が口座に振り込まれる。
自分が労働か何かをするわけでもない。自分が寝てても、投資した会社(もしくは企業群)が稼いでくれて、分け前の一部を振り込んでくれるのだ。もらった配当をさらに投資したら、その分もまた配当がつく。
可能だったら、自分の働いたカネもそこに付け足せばいい。そうすると、さらに複利効果が加速して、雪だるま式に資産が増大していくことになる。私がやったのは、それだけである。(次ページに続く)









