戦争の根本的な解決と変革の道を閉ざしている要因
戦争はだめなことは誰しも知っていることですが、同時に戦争は、無垢の生命の犠牲と引き換えに、誰かに大きな経済的・政治的な利益を与えてしまうこともまた事実です。
政治学者の中には「どうしようもないほど、政治が腐敗し、国内、または地域の安定が脅かされ、解決策が見いだせない時には、戦争を起こすことですべてをリセットして作り直すことができる」と何のためらいもなく主張する人が多いのですが、紛争調停を生業にし、かつ戦争によって心身ともに深く傷を負ったり、生命を奪われたりする人々を直に見てきた人間としては、決して与することが出来ない暴論だと考えています。
ただこのような考えが、実は現行世界における政治的なリーダーシップのなかに蔓延し、政治的な利益の実現のために、人々の生命が犠牲にされている現状を生み出し、その根本的な解決と変革の道を閉ざしているように、私は思います。
何だかいろいろとありすぎて、まとまりのないものになってしまったかもしれません。
以上、今週の国際情勢の裏側のコラムでした。
(メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』2025年5月30日号より一部抜粋。全文をお読みになりたい方は初月無料のお試し購読をご登録下さい)
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