「中卒で働く」が常識になる未来はアリか?少子化対策「逆転の発想」とは

 

永江さんからの回答

とても良いご質問ですね。これは講演ができるくらい話せるテーマですw

質問者さんの提案は気持ちは分かります。ただ、これを日本で取り入れようとすると大反発があるでしょう。大学は遊ぶところだと思っている子どもからはもちろん、「まだ13,14歳の子が将来を決められるなんて可哀想」という過保護な親からも反対されると思います。

まず人口予測の話から始めましょう。日本の出生数減少は加速度がついてきており、このペースだと2040年には40万人くらいになってしまいます。おっしゃる通り、将来予測人口の中位推計は一度も当たったことがないどころか、実際は下位推計よりも下回っています。

人口予測が外れ続けるのは理由があって、本当の数字を出すと厚生年金も健康保険も成り立ちませんと国が認めないといけなくなるから。人口問題研究所というのは完全な厚労省の下部団体で、この中位推計ではなぜかコロナ後に突然人口が増え始めるという設定になっています。

コロナでは厚労省が医師会と一緒に国民を締め付けて、2年以上も鎖国しましたよね。若者はみんな恋愛なんてできなくて、青春時代を無駄にさせたわけです。その子たちが結婚相手を見つけられるはずがない。

ぶっちゃけ、人口問題研究所は年金の社会保障システムが崩壊しないような予測値を出してるとしか思えないんです。普通なら外れたら修正するのに、それをしないのはそもそも予測する気がないんです。「5年後、10年後に社会保険がなくなります」とは口が裂けても言えないから。

厚労省の職員も、東大出の優秀な人たちだから全員気づいているでしょう。人口予測がおかしいのに、これをもとに政策文書を書いて「こんなものを出していいのかな」とものすごい罪悪感に苛まれていると思います。w

また質問者さんのご提案は国や親の立場からは分かりますが、子どもの立場の視点が完全に欠けています。子どもは借金とか知らないし、考えたくもないので永遠に遊んでいたいんです。

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