共働き夫婦で、土日もほとんど自分の時間がありません──。世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんのメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』に、読者からそんな相談が送られてきました。赤羽さんは、相談者の声に具体的なアドバイスを通して答えています。
結婚8年、妻も共稼ぎなため、普段も勉強できず、土日もほとんど自分の時間がありません。掃除・洗濯や買い物で終わってしまいます。
Question
結婚8年、会社の同期と結婚し、妻も共稼ぎです。通勤時間が1時間15分ほどかかる上、妻が昇進がかかっていることもあって、私より遅くまで仕事をしています。家事の過半は私がやっていると思います。彼女を応援したいので、それはいいのですが、普段勉強できず、土日もほとんど自分の時間がありません。掃除は週1回はしたいですし、洗濯も平日できないので、週末です。外食をする余裕はないので、食料品をまとめ買いする必要もあります。まだ子どもはいないのでいいのですが、これで子どもが産まれたら何もできなくなってしまいそうです。私は何をどう変えたらいいでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。お気持ち大変よくわかります。
ただ、子どもが産まれたら本当にどうしようもなくなるので、今は最大限努力して、勉強の時間を確保してください。いくつか具体的に変えるべきポイントをご提案したいと思います。
1.35歳くらいまでは自分の成長のために勉強したい、ということを奥様に明確に伝えてください。平日は2時間、土日は6時間時間を取りたいと希望を伝え、奥様はどのように時間を使いたいかを確認しましょう。普段から奥様の話をよく聞いて信頼預金が多ければ、協力してくれる、協力したいと思ってくれると思いますが、そうでもなければ、「何言ってるのよ」で終わります。そのためには、今日から奥様の話を徹底的に聞くように変えてください。真剣に話を聞けば、奥様は安心し、信頼してくれます。1ヶ月もすれば信頼預金はかなりたまりますし、人の話を聞くスキルが格段に上がります。
2.家事の時間を今の半分にするよう、あらゆる工夫をし、あらゆる吟味をしましょう。洗濯機が全自動でなければ、何とか予算を捻出して買い換えたほうがよいかもしれません。食洗機は本当に早くなるのかどうか友人などに相談してみるといいです。私の経験からは、二人分の食器であれば、手洗いで十分速くできるはずです。皿洗いでも、洗う順番やすすぎ方などの工夫で2~3割は軽く差がつくと思います。フライパンを使う場合、アルミホイルを敷いて焼くと洗う手間がほぼなくなります。掃除はすでに週1回だとすると、それ以上は削減できないでしょうから、毎回15分くらいで何とかできないか工夫しまくってみてください。
3.食品の買い出しは、必要なもののリストをきちんと作ること、ネットスーパーで買えるものは少しくらい高くてもなるべくそこで済ませること、週末の買い出しは大きいスーパーでの動線を決めておいて15分くらいで済ませることですね。駆け足に近いので運動にもなります。買い物をゆっくり楽しむというのではないと思います。
4.通勤時間が片道1時間15分というのは大変不利で、何とかしたいところです。ただ、すぐ引っ越すことはできないでしょうから、その時間の中で英語をマスターしてしまうこと、世界情勢に詳しくなることの2つをターゲットにしてはいかがでしょうか。特にYouTubeで英語の番組をどんどん聴き続ければ、一石二鳥です。もちろん、座れる場合は、すぐPCを出して仕事をすればいいです。私は電車でもバスでもタクシーでも、座った5秒後にはPCでメールの送受信をしています。そのためにWiMAXの端末を常に携行しています。スマホのテザリングだと接続するまでにいくつもの操作があって、10秒くらいはすぐたってしまうからです。
5.仕事そのものを加速することも大事です。私がいつも心がけており、皆さんにも勧めているのは、即断即決、即実行、即答です。これはどういう方にもできます。ゆっくりやる、悩みながらやるという習慣を変えます。あくまで習慣なので、スキルとか成功体験とかそういうものとは別です。騙されたと思って、今この瞬間から即断即決、即実行、即答をやってみてください。意外にできるので驚かれるはずです。即断即決、即実行、即答をやると、周囲も驚きます。上司も喜びます。それでもっと頑張ろうという気になります。もっと速くやろうという気になります。いつのまにか、今の閉塞感はかなり消えていると思います。
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