アンジーを絶望させたトランプの卑劣極まる言論弾圧
以下、いつもの「きっこ訳」で書いて行きますが、アンジーは次のように続けました。
アンジー 「私はこれまで、アメリカだけに留まらず、常に国際的に生活して来ました。私の家族は国際的な感覚を持っており、私の友人たちも同様で、すべてが私の人生の一部です。私の世界観の基本は『平等』であり、それは考え方の違うすべての人々がお互いを認め合って国際的に団結することなのです。個人的な表現は自由であり、それを制限したり分断を煽ることは非常に危険だと思っています」
アンジー 「しかし、アメリカの言論の自由は、今、非常に危険な状況に直面しています。今はとても深刻な時期なので、こうした会見の場での軽々しい発言は控えなければなりませんが、ここにいる皆さん、この会見を見ている皆さんも同様に、今、一緒に生きている私たちはすべて、とても、とても過酷な時代を迎えてしまったのです」
そんなアンジーは、ドナルド・トランプ大統領が言論の自由と民主主義を破壊し続ける今のアメリカに住み続けることはできないとして、海外への移住を検討し始めたそうです。アンジーには元夫であるブラッド・ピットとの間に養子、実子を含めて6人の子どもがいますが、一番下の双子、ノックスとヴィヴィアンが来年18歳になるので、そしたらロサンゼルスの2450万ドルの豪邸を売りに出す予定だと述べました。
で、何がアンジーにここまで言わせてしまったのかと言えば、もちろん、トランプ大統領を崇拝する保守系政治活動家チャーリー・カーク氏(31)がユタ州で銃撃されて死亡した事件を巡る一連の言論弾圧です。トランプ大統領の信奉者と言えば「Make America Great Again」の頭文字「MAGA」を旗印にした過激な集団ですが、その代表格とも言えるのが、右翼団体「ターニングポイントUSA」の代表をつとめるチャーリー・カーク氏でした。
人種差別や外国人排除やLGBTの否定を看板に掲げるカーク氏は、9月7日に来日し、自身と考え方が同じ神谷宗幣代表率いる参政党のイベントに参加して交流を深めた後、帰国して9月10日にユタ州の「ユタバレー大学」で講演中に、約200ヤード離れた場所から銃撃されて死亡しました。
この辺りは日本でもさんざん報じられたので詳細は割愛して先へ進みますが、この事件が発生した直後、まだ犯人がどこの誰かも分からない状況で、ドナルド・トランプ大統領は「過激な左派による犯行」だと吹聴して、対立する勢力を厳しく批判しました。
そして、この事件を取り上げたのが、米ディズニー傘下のABCテレビで2003年から20年以上も続いて来た深夜の人気トーク番組『ジミー・キンメル・ライブ!』でした。以前からトランプ大統領のことを笑いも交えながら批判して来た司会者ジミー・キンメル氏(57)は、9月15日の放送で、事件発生から33時間後に自首したタイラー・ロビンソン容疑者(22)が「もともとはトランプの熱烈な支持者、MAGAだった」と指摘したのです。
しかし、最近になってトランスジェンダー女性と交際するようになったロビンソン容疑者は「性別は男女の2つのみ」とするトランプ大統領の政策を疑問視するようになり、LGBTを否定するカーク氏への銃撃を計画したというのです。ロビンソン容疑者がトランスジェンダー女性と交際していた事実はユタ州のコックス知事が公言しており、すでにそのトランスジェンダー女性からの聞き取りも行なったと述べています。
ジミー・キンメル氏は、こうした事実を説明した上で、トランプ大統領や支持者のMAGAたちは「左派の犯行だ」と連呼しているが、実際は、もともと自分たちMAGAの仲間だった人物の犯行であること隠すために嘘を連呼しているのだと一刀両断したのです。
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