「ホワイトボードをうまく使うことができません」そんなお悩みが世界的コンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんのもとに届きました。赤羽さんは自身のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』の中で、ホワイトボードを使って議論をリードする具体的な方法を解説しています。
ホワイトボードがどうしてもうまく使えません。仕切ろうとするのですが、皆がわあわあ言って話を聞いてくれません。
Question

ホワイトボードを会議でもっと使うようにと、部門長からお達しがありました。部下が7人の課長なので、チームミーティング等で使おうとするのですが、うまくできません。議論を仕切ろうとしても、皆好きなことを言って、勝手に盛り上がっています。私は上司なので、何とか建設的に議論を引っ張って、ホワイトボードをうまく使えるようになりたいのですが、どうすればいいでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。ホワイトボードを使うようにというお達し、大変よいと思います。ただ、ホワイトボード活用トレーニングなどをやらずにただ言っても、うまく使えないでしょう。当然です。
ホワイトボードの使い方には、独特のコツがあります。ただ書けばいいというものではありません。
まず、そのミーティングでの議題を事前に決め、左上すみに箇条書きします。このミーティングで何を議論し、何を決めないといけないかですね。
次に一つ目の議題から議論します。会議リーダー(ご自身)が背景と論点を説明します。誰か担当者がいれば、その人にも補足してもらいます。その上で皆さんからの意見を募ります。
意見が出たら、基本はそのまま書いていきます。自分の話していることが目の前でホワイトボードに書かれることが重要で、皆、真剣に見ます。よく、全部聞いてから書こうとする人がいますが、それではうまくいかないので、発言者が話し始めた2秒後にはもう書き始めます。
むずかしいように思えるかもしれませんが、実はこちらのほうがやさしいです。発言内容を全部覚えてから書くほうがよほどむずかしいし、むしろ不可能に近いです。ほとんどの人は1分とか平気で話しますから。書いたとしても話した内容の1/10くらいだけ、端折って書くことになり、話した人はあまり楽しくありません。
次に何を書くかですが、「ホワイトボードには発言をそのまま書く」が大切です。ほとんどの人は省略して、要約を書こうとしますが、これはお勧めできません。話している内容を極力書きとめます。ただし、話し言葉は書き言葉に変えたり、文末を体言止めにしたりはしたほうが締まります。
このように書くと、発言者がむやみやたらに話すことが減り、場をコントロールできます。
発言が終わり、数秒後に書き終わったら、書いた部分を指さして、「こういうことですね?」と聞けば、発言者は満足してくれます。
このようにして議事をリードし、決めることは決めていけばホワイトボードの活用は決してむずかしくありません。
皆が勝手に話し出すこともなくなります。
ぜひやってみてください。
この記事の著者・赤羽雄二さんのメルマガ
image by: Shutterstock.com









