高市早苗を支える「官邸の中核メンバー」が参議院から“出禁”のナゼ?野党の猛反対を押し切り“裏金メンバー”を官房副長官に据えた首相に吹き付ける逆風

 

出禁を解くには「魔法の答弁」を紡ぎだすしかない首相

かつて「参院のドン」と呼ばれた政治家がいた。与党が参院で過半数割れした“ねじれ国会”で抜群の政治力を発揮した青木幹雄氏だ。石井氏は青木氏が率いた旧参院平成研のメンバーだった。青木氏のようにはなれないにしても、野党幹部と上手につき合って、政権に協力していきたいという思いは強いだろう。

高市首相はどのようにこの問題の解決を図るつもりなのだろうか。このままの状態が続くようなら、今後、官房副長官と参院幹部が連携して野党と話し合い、スムーズな審議を進めることが難しくなる恐れがある。いつまでも“代打”に頼るわけにはいかない。

さりとて今から人事を白紙に戻すと、マスメディアの餌食になり、高市首相の失点として喧伝される。なにより、“強い首相”を望む高市支持者をがっかりさせるだろう。

佐藤氏を官房副長官ポストに置いたまま、参院の“出禁”を解くには、「魔法の答弁」を高市首相が紡ぎだすしかないのかもしれない。参院側の怒りのもとは、裏金問題云々というより「参院への配慮に欠けた人事」と受け取ったことにある。高市首相が“参院の独自性”にどれだけ寄り添うことができるかが、解決のカギとなりそうだ。

この記事の著者・新 恭さんを応援しよう

メルマガ購読で活動を支援する

image by: 参議院議員 佐藤 啓(さとうけい) - Home | Facebook

新恭(あらたきょう)この著者の記事一覧

記者クラブを通した官とメディアの共同体がこの国の情報空間を歪めている。その実態を抉り出し、新聞記事の細部に宿る官製情報のウソを暴くとともに、官とメディアの構造改革を提言したい。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 国家権力&メディア一刀両断 』

【著者】 新恭(あらたきょう) 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 毎週 木曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • 高市早苗を支える「官邸の中核メンバー」が参議院から“出禁”のナゼ?野党の猛反対を押し切り“裏金メンバー”を官房副長官に据えた首相に吹き付ける逆風
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け