本土政治とは無関係に一挙体制を作り直すしかない沖縄
その夜の玉城との対話は私には胸に沁みるものがあった。
沖縄には1950年代に、「プライス勧告」に基づく米軍の一方的な土地取り上げに対する県民上げての抵抗運動としての「島ぐるみ闘争」という言わば歴史遺産があった。他方、本土の労働運動には、総評初期の高野實事務局長時代の争議スタイルとして「家族ぐるみ・地域ぐるみ闘争」の実践があった。
玉城は私より4~5つ下の団塊世代で、そのどちらをも直接体験している訳ではなかっただろうが、島ぐるみ闘争は間近に見聞する出来事であったろうし、また彼が1974年に沖縄自治労から総評に派遣されて「全国オルグ」から「国民運動局長」を務めるなどして88年の総評解散まで付き合ったなかで、高野實流の「家族ぐるみ・地域ぐるみ闘争」の考え方をも深く学び実践して熟知していた。
沖縄流の「島ぐるみ」と総評流の「家族ぐるみ・地域ぐるみ」の掛け合わせとしての「オール沖縄」という玉城の「括り方」は凄くて、この観念力の強さは当分の間、沖縄政治を貫いていくのかと思われたが、そうはいかず、玉城が16年に急逝して以後はまとめ役が不在のままゴタゴタ続いてきた。そのため安住ごときの一言でアレよという間に崩壊したのである。
さて、これからどうしたらいいのか、私にも名案はない。しかし、いずれにせよ沖縄では、立憲、公明の地方組織は辺野古推進の「中道」には合流しないだろう。社民、共産、社会大衆の各党は最初から「中道」とは無関係なので、それらが結集して本土政治とは無関係に「オール沖縄」を作り直し、秋の県知事選に立ち向かうことになるのではないか。
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