「平和評議会を世界の警察に」というトランプの目論見
すでに国連は、イランへの空爆もベネズエラへの空爆も止められなかったし、毎度おなじみ「グテーレス事務総長は懸念を表明した」で終わりです。そのためトランプは、これほどの国際法違反を繰り返していながら身柄も拘束されずにやりたい放題。そして今度は、トランプのトランプによるトランプのための国際機関「平和評議会」を設立し、すべての権限を自分に与えたのです。
もともと国連安保理が大嫌いなトランプは、この「平和評議会」を国連安保理に変わる「世界の警察」にして、それを自分が牛耳ることで、世界を自分の支配下に置こうと目論んでいるのです。
ちなみに、この「平和評議会」に加盟するためには、どの国も10億ドル(約1,530億円)をトランプに上納しなければならないのです。この加盟金の使途はトランプに一任されているので、組織ではなくトランプ個人に上納したのと同じことです。その上、今回の「50億ドル以上(7,650億円以上)の搬出」にしても、加盟国がワリカンで支払わされるのですから、たまったもんじゃありません。
で、そんな「平和評議会」ですが、現在までにトランプから招待されて参加を表明した国は、アメリカ合衆国の他に、アラブ首長国連邦、アルバニア、アルゼンチン、アルメニア、アゼルバイジャン、インドネシア、イスラエル、ウズベキスタン、エジプト、カザフスタン、カタール、クウェート、コソボ、サウジアラビア、トルコ、バーレーン、パキスタン、パラグアイ、ハンガリー、ブルガリア、ベトナム、ベラルーシ、モロッコ、モンゴル、ヨルダンの計26国です。
一方、招待されたけど参加を拒否した国は、アイルランド、イギリス、イタリア、スウェーデン、スペイン、スロベニア、ドイツ、ノルウェー、フランスの9カ国で、カナダはトランプのほうから招待を取り下げました。そして、これら以外の多くの国々は、日本と同じく絶賛「様子見」中なのです。どうしてかと言うと、フランスのマクロン大統領が参加を拒否した場合、トランプはフランス産のワインとシャンパンに200%の関税を課すと脅したからです。
この一覧を見れば分かるように、ホイホイと参加を表明したのは、トランプ関税を食らったらヒトタマリもない弱小国と、トランプと同じ方向を向いている権威主義的な国が目立ちます。そして、ロシアは日本と同じく「様子見」のテイを取ってますが、ベラルーシが参加を表明してるのですから、水面下でトランプと繋がってるロシアも間違いなく同じ穴のムジナでしょう。
そして、先進国の大半は「拒否」か「様子見」ですが、ここに来て参加を拒否していたイタリアのジョルジャ・メローニ首相が14日、「オブザーバー参加」を表明したのです。やはりトランプ関税が恐くなったのでしょう。メローニ首相はこれまで、イタリアの憲法が「国際組織への参加は他国と平等な条件でのみ許可する」と定めているため、トランプ1人にすべての権限が集中した「平和評議会」は、この「平等な条件」に反するとして「拒否」の理由にして来ました。
しかし、EUからの参加がトランプの身内のハンガリーとブルガリアしかないとカッコが付かないため、トランプは参加を「拒否」したEUの国々に「オブザーバー参加」の打診をしたのです。そしてメローニ首相は「これならトランプの顔も立てられるし国内への言い訳にもなる」と判断して「渡りに舟」とばかりに飛び乗ったわけです。このメローニ首相の手のひら返しを受けて、イタリアの野党、民主党のエリー・シュレイン党首は「トランプに従属した!」と厳しく批判しましたが、もはやトランプに正面から逆らえる国などありません。
この記事の著者・きっこさんのメルマガ









